6-過去- ページ6
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「A先生、この問題解いたらお願い聞いてください。」
『なに?』
「先生じゃなくてヌナって呼ばせて。」
『なんで。ダメだよ、私先生だもん。』
「えー。」
唇尖らせてめっちゃ拗ねてるじゃん!
『...はぁ。あ、じゃあここの問題10問全部解けたらいいよ?』
「よっしゃ!」
...つまらないことを言ってしまった。
結果まさかの満点で、私はこの日から"ヌナ"と呼ばれるようになった。
この日を境に、ダニエルくんの"御褒美制度"が確立。
彼曰く"そうしないと勉強頑張れないから"らしい。
まぁ私も褒美があったらなんでも頑張りたいと思うし、本人がやる気ならしょうがないかなって。
回を重ねる事に自然と打ち解けてきて、どんどんエスカレートしてく御褒美。
"俺のことダニエルって呼んで?"
"いつもより長く一緒にいて?"
「今度デートして?」
『は?』
自分に気があるんじゃないかって薄々気づいてた。
私もそれを拒まなかった。毎回頑張る彼が物凄く愛おしく感じて、既に自分の中で彼に対する感情が溢れそうだったんだ。
...御褒美のデート当日。
「かっこわりー。ヌナに運転させるくらいだったら電車の方が良かった。」
『しょうがないじゃんダニエル免許まだ持ってないんだから。電車なんか乗って知ってる人に見られたらどうすんの。』
「いいじゃん。」
『良くないわ。』
青空の下、私達は地元から少し離れた海岸へ車で向かった。
「今日のヌナ可愛い。他の男に見せたくない。」
『何言ってんの。』
「まじで。」
やめてこの会話彼氏と彼女かって!
『ダニエルも海が似合いそうでカッコイイじゃん。』
「アハハッヌナに褒められた。」
ダボ目の白いTシャツにダメージデニムの彼。
普段制服か部屋着しか見たことが無かったから新鮮だった。
海岸沿いに車を止めて砂浜まで歩く。
途中にあった段差で手を差し伸べてくれたり、躓かないように腕を持ってくれたり、彼の行動にいちいち胸がキュンとして仕方なかった。
「ヌナ、こっち。」
『うん。』
ポンポンとその場を叩いて座るように促され、少し感覚を置いて横に座った。
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碧花(プロフ) - ジェファンのくだりはつい吹いてしまいました笑笑オーケーオーケー笑笑 (2018年1月28日 17時) (レス) id: 61408c53b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - (名前)みーさん» コメントありがとうございます!!お話がいっぱいになってしまい次に移行しますがそちらもよろしくお願いします(>_<) (2017年11月5日 19時) (レス) id: c07f0270bf (このIDを非表示/違反報告)
(名前)みー(プロフ) - もう、ミニョンもダニエルも素敵すぎて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしています!! (2017年11月2日 8時) (レス) id: 9c0d41724e (このIDを非表示/違反報告)
YES。(プロフ) - ぽーるさん» ありがとうございます!!!! 頑張ってください:) (2017年9月15日 20時) (レス) id: 372597b041 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - NANAさん» はじめまして!コメントありがとうございます^ ^ まだ結末はどうなるかわからないですが、ご期待に応えられるように2パターン落ちで考えてみますね!挫折したらすみません>_< (2017年9月11日 21時) (レス) id: 5df4813f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽーる | 作成日時:2017年8月19日 16時