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会議が終わった後、勇気を出してミニョンに声をかけた。
『ミニョン、話したいことがあるの。』
「どした?」
その表情はいつものミニョンだった。
『ここじゃちょっとあれだから、仕事終わった後どうかな?』
「...わかったよ。」
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仕事を終えミニョンに連絡すると既に退勤していて会社を出た近くのカフェにいるらしかった。
急いでそこに向かうと窓際の席で読み物をしているミニョンが目に入って、相変わらず絵に書いたようなイケメンっぷりにため息が出た。
店に入り適当にコーヒーを頼んでミニョンがいるそこへ向かう。
『ごめんお待たせ。』
「おう。」
『ミニョンてほんと絵になるカッコよさだよね〜。』
朝からの出来事を忘れてついいつもの調子でそう言ってしまった。
「そう思ってくれるなら脈ありって思っても良いの?」
『なに、言ってんの。』
照れたような笑いが返ってくるかと思ったのに、真剣な顔してそんなこと言うから戸惑ってしまった。
「ダニエルと上手くいったんだ?」
『え?』
「何となく朝見た時そうかなって。」
『...そう。色々あって。』
「そっか。良かったな。」
『ミニョン、ごめん。』
「何が?」
『ミニョンへの返事だけど、』
「...わかった。って言いたいとこだけど。」
『?』
「俺意外と諦め悪いみたい。だからダニエルと何かあったら俺がAのこと奪いに行くかも、なんてね。」
ハハハッて笑うと私の髪をワシャワシャッて撫でてきた。
『ミニョン、』
「...意外とショックだった、今日の朝お前とダニエルが一緒に出社してきたの見て。だからAのこと見るのちょっと辛くて...でも今日の会議のアレはさすがに笑ったわ。」
『あ、あれはジェファンがうるさくて。...嫌われたかと思ったよ、ミニョンに。』
「んなわけないじゃん。好きだよ、ずっと。」
その言葉に、ミニョンの私を見る視線に、ギュって胸が締め付けられた。
「...これからも仲良くしてよ。」
『こっちのセリフだよ。こんな私だけど...』
自然と涙が出てきた。
「なんで泣く。」
困ったように笑って、私の頬の涙を指先で何度も拭ってくれたミニョン。
こんなにも素敵な人が私のことを想っていてくれているのに、私は彼を傷つけることしか出来ない。
どうしたらいいの?
どうすれば良かった?
結局私はまだ、何一つ答えを出せていない。
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碧花(プロフ) - ジェファンのくだりはつい吹いてしまいました笑笑オーケーオーケー笑笑 (2018年1月28日 17時) (レス) id: 61408c53b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - (名前)みーさん» コメントありがとうございます!!お話がいっぱいになってしまい次に移行しますがそちらもよろしくお願いします(>_<) (2017年11月5日 19時) (レス) id: c07f0270bf (このIDを非表示/違反報告)
(名前)みー(プロフ) - もう、ミニョンもダニエルも素敵すぎて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしています!! (2017年11月2日 8時) (レス) id: 9c0d41724e (このIDを非表示/違反報告)
YES。(プロフ) - ぽーるさん» ありがとうございます!!!! 頑張ってください:) (2017年9月15日 20時) (レス) id: 372597b041 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - NANAさん» はじめまして!コメントありがとうございます^ ^ まだ結末はどうなるかわからないですが、ご期待に応えられるように2パターン落ちで考えてみますね!挫折したらすみません>_< (2017年9月11日 21時) (レス) id: 5df4813f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽーる | 作成日時:2017年8月19日 16時