ストロベリーフィールド

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助手席からぼんやりと外を眺めていた時。


「そろそろ仮彼氏やめたいんだけど。」


ミニョンがハンドルを握りながらそう言った。
前を向いているからその表情は上手く汲み取れなくて。



そうだよね、今までミニョンを縛り付けちゃってた。
散々迷惑かけて振り回しちゃったし。彼も自分から言い出したとはいえさすがに嫌になっただろう。



『そうだよね、ごめんね。やめに、』
「俺の言ってることわかってる？」
『え？』
「仮彼から昇格も視野に入れてって最初に言ったじゃん。」
『そ、そうだっけ？』




我ながら下手すぎるすっとぼけ方にミニョンも薄っすら笑っていた。


覚えてます。覚えてますけど！！


...ミニョンが私のことそんな風にみてるとは思えなかったし、私も今の関係が崩れるのが怖くて今まで聞き返すことができなかったんだ。


信号が赤になって車が停車した時、ミニョンがこっちを向いた。




「本気で好きだよ。Aのこと。付き合ってほしい。」
『...。』



心の準備が追いつかなくて、言葉が出ない。
そんな私を見て、微笑みながら頭を撫でられた。
さすがにこれにはキュンとする。






「返事はまた今度でいいから。考えてみて。」





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