暗殺教室卒業後、公安警察官になった山田です。【男主】 2

第四十八話 ページ5

｢もっ、もうわかったから矢田ちゃん離して…｣


｢とーか、離してやりなさい｣


｢はーい｣



えっ矢田ちゃん泣いてないじゃん！！！

演技だったの！？上手くなったね！！！



｢あんた相変わらずヘタレねぇ…。抱き締めるくらい出来ないの？｣


｢なっ…、そんな事ないし！それくらいはできるっ！｣



潜入捜査とかで抱き着いたりなんてよくしてたし…

でも…



｢心から抱き締めるのなら、好きな人がいいなぁ…なんて…｣


｢初々しいねぇ…Aくん｣


｢その目はやめてくんない…？｣


｢てか普通にだべってんねあたしら。そろそろ本題に入るわ｣


｢本題…？｣


｢いい加減顔出しなさいよ｣



あ…そうだった…。

今僕は、公安警察官だ。

うっかり、羽を伸ばし過ぎた。



｢…ごめんね……、皆に心配かけてるよね…｣


｢当たり前でしょ｣


｢うんうん｣


｢うっ…、でも、ね…。皆にはまだ会えないんだ｣


｢…なんで？｣


｢ごめん、それは言えない。いつか、いつか全てが片付いたら言うから…｣



何年先になるかわからないけど、また皆と話したい。



｢…そっか、AくんにはAくんの事情があるんだよね。わかった！その時が来るまで待ってるね！｣


｢…うん、、、ありがとう…。…じゃあ僕そろそろ行くね。さようなら｣



二人のお会計もして、僕は店から出た。

ほんと、皆に会いすぎだよ僕……。

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