124話 ページ18
暗い
暗い
まるで海の底
私は考える事を放棄した
もう何もいらない
プカプカと浮いているようにしていれば
何も感じることもなかった
あれ?
私なんでここにいるの?
大事な事が無かった?
あれ?
私誰?
あ、もうどうでもいいいんだ
死とは違うような、
フワフワした中
ただ浮いていた
そんな時
上から光が見えた
あれはなんだろう?
すると…
「愛しているA
…………側にいてくれ……」
あ………れ………?
どうしたんだろう?
明るくなっていく
私の目には風になびく白いカーテン
守りたかった………愛しい…………
私の手は温もりが包んでいる、
『愛している』
アイシテイル?
アイシテイル……
愛している
そう………
そうよ……
イトシイ
愛しい
愛しい.愛してる
感情が逆流して身体の五感が戻っていく
私は……彼に手を伸ばし
その頬に触れた
少しやつれたような彼
愛しい
愛してる、
貴「ク…ラ……ピ…カ…」
ク「A……?」
その名前は嫌い………のはずなのに
苦しくない
暖かい
これが……私なんだ
貴「わ……たしも………わた…しもよ……
あいして……る…
クラピカ…………」
私の頬には涙が筋を作っていた
汚れた涙
止まらなかった
私の手に水の感触があった
彼の涙
ク「あ……あ……A………A……
愛してる……愛してる…」
彼は………クラピカは私を抱き寄せ嗚咽を鳴らしながら何度も呟いた
私もクラピカの背に手を回し
貴「クラピカ……愛してる…」
何度も呟いた
ずっと言えなかった言葉
私達は存在を確かめ合うように何度も何度も何度も呟いた
その日
私はセイラの中に自分を取り戻し
Aとなった
偽りのない自分
決心した……クラピカに隠し事を全て話す
怖くはない
信じてくれると言ってくれたから
愛してると言ってくれたから
貴「私は…ずっと側にいるよ
今までごめんね……
ありがとう」
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花みたいに(プロフ) - とみさん» 読んでくれてありがとうございます!! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 大変感動してます...!大好きです...!!(;_;)(;_;) (2019年4月20日 21時) (レス) id: c4cf1ef3c8 (このIDを非表示/違反報告)
花みたいに(プロフ) - あああありがとうございますっ!これからも頑張りますーっっ!! (2019年1月10日 13時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - とても面白いです!感動して、ガチ泣きしました(/ _ ; )更新待ってます!!頑張ってください! (2019年1月10日 2時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - ファイトです!すごいですね。面白いし (2019年1月8日 5時) (レス) id: 3671a02ba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花みたいに | 作成日時:2019年1月4日 20時