純粋と汚れの涙H×H (ページ44)

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34話ページ44

血の匂いを辿って

角を曲がるとそこにいたのは………

貴「キルア？」

キ「！？」

キルアのそばには死体が……キルアの手に血が付いているところから、キルアがやったんだろう…

貴「……キルアがやったん……だよね？」

キ「幻滅したか？やっぱ暗殺者の血をひいてる
　からかな」

笑うキルア

ああ、そうか

誰に似てるんだろう、ずっと考えてたけど
やっと分かった

君はパイロに似てたんだね

貴「キルア、私は思わない
　キルアは優しいの、暗殺者？
　そんなわけないでしょう？
　私はキルアが大好き
　辛いのなら泣けばいい
　私を頼って、もう1人じゃないんだよ
　キルアがたとえ人を殺してたとしても
　キルアを私は信じる、これは絶対だから」

昔パイロにしたように優しく抱きしめる

するとキルアは嗚咽を漏らし始めた

貴「キルア、私がいるから」

キ「ふっ…、くっ……っわああああああああ！」

パイロもそうだった目が見えなくなって、怖いはずなのに私の前では笑って、影で苦しんでいた

こうやって抱きしめていたらやっと素顔を出してくれたっけな

貴「あのねキルア、私も人殺しなんだよ」

キ「！…………俺もセイラを信じる
　どんなことがあったとしても」

貴「うん……ありがとう」

ありがとう

寝てしまったキルアに毛布を掛け、私は寝ようと受験生が集まっている部屋に向かった

ギイ

貴「うん、もうみんな熟睡だね」

さてどこで寝よう？

知らない男共の中で寝るのは流石に嫌だ

ということでクラピカとレオリオの近いところで寝ることにしよう

大丈夫ちょっと離れてるから

ク「ん……セイラ？」

貴「あ、ごめん起こした？」

ク「いや、大丈夫だ
　寝るのか？」

貴「あ、うん
　もう結構な時間だから」

ク「そうか

　 …………なぜそんなに離れているんだ？」

貴「え？や、だって…」

ぐい

貴「わ」

腕を掴まれて引き寄せられる

貴「ち、ちょっと！//」

気づけばクラピカの腕の中だ

ク「あまり知らない男共のそばで寝るな
　何があるか分からないだろう？」

貴「……もしかしてクラピカ寝ぼけてる？///」

ク「早くもう寝よ……う…」

スースー

出ようにも出られない

結構ガッチリ抱きしめられてます

でも……温かい

安心感と恥ずかしさの中眠りに落ちていった