1つだけいい？【tn】 (ページ3)

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だページ3

貴方side

私の過去について話そう

私はこの国の隣の国の幹部だったの
幹部とは言っても、本職は医者

その国では貧富の差が激しくて、最下層の人達は十分な医療を受けることができなかった

私はそれに危機を覚えて国王に抗議した

けど、その王は身分制度を廃止させず、医療は上位にあるものだけが施されるものとした

それは許せなかった
私は反逆罪をかけられ、地下牢に入れられた

歯向かえなかった
自分の無力さを痛感した

私の部下と面会することができた時、一枚の手紙を渡した

それはこの国に対しての手紙
私達の国を滅ぼしてと願いを、希望を託した手紙

その願いをこの国は叶えてくれた

私は地下牢にいたから何が起きていたのか始めはわからなかった

でも、焦り出す看守を見て攻められていることを知った

総統らしき金髪の方が私の牢屋の目の前で立つ

この方が…総統か。と納得したのを覚えている

その方には恩しかない。そう思い跪く
そしてその方は地上へと戻った

1人を残して。

「…大丈夫か？」

『えぇ。我々国の方…ですよね、私達の国を滅ぼしてという手紙を書いたものです。』

鍵に手をかけるその人の手は一瞬止まった

「何故…祖国を滅ぼすよう言ったんですか」

貴女の生まれ育った国やろ？

その言葉で私は思わず乾いた笑いが出てきた

『祖国だからこそ…ですかね。この国みたいな国があってはならないって思ったんです

全員が幸せに生きることのできない国。他の国がこの国を真似してしまうことがないように先に滅ぼさねばと思いました。』

私は医者。誰かを助けるための人
この国の人を…助けたい

「そうか…勇気あるんやな君。そういう人を僕らは求めてたんやけど…良かったら…ぁ…」

話してる途中ではあったが、手に持っていた麻酔の注射器を打つ

即効性があるから早く寝てしまった
ごめんなさい。赤い幹部の人

私は医者だけど…戦えない事はない
わざわざきてくださったからこそ、生きていて欲しい

青い髪の人が顔を真っ青にして銃を向ける

「…ッ…女やからって俺らのトンちになんかしたやつは容赦せんで…！」

あぁちょうど良かった
トンちと呼ばれたこの人を預ける

『この人を頼みます。麻酔で眠らせただけなので心配なく。この人だけは…生きていて欲しいの』

看守の部屋にナイフがある
これで戦える

「なんやあいつ…敵やなかったんか…？トンち麻酔効かへんのに…」