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入団してから半年ほど経ち
訓連兵団としての生活にもなれてきた
Aは今月も家に帰る
顔を出す為ではない
訓連兵団に入って貰えるお小遣い程度の給与を
渡しに行くためだった
そんな金銭ですら義母は奪っていく
帰るAの顔は酷く暗い
義母に顔を合わせるためではない
家に帰ると2階からいつも聞こえる義母の喘ぎ声
知らない男を連れ込んでいるのだろう
Aはいつも通り気づかれないように
リビングのテーブルに金銭を置いて
逃げるようにその場を去る
これ程落ち着けない帰省があるだろうか
兵舎に戻ってくると
Aはまた何事も無かったかのように訓練をする
また1ヶ月程が経過した頃
崖を登る途中教官が命綱を故意に切り
その対応を見る訓練が行われる。
全身を酷使して成り立つ立体機動術
危険ではあるがそもそもこんなところで死んでは
巨人とは戦えない
Aはあと少しで崖を登り切る
安堵で少し注意力が散漫してしまった
最後の最後で切られた命綱に反応できず
体を宙に放り投げてしまう
そんな手を掴んだのは一足先に登り終えたゼルだった
「ボサっとしてると死ぬぞ」
ゼルはAの体を引き上げる
『あ、ありがとう』
Aは少し驚いた顔をしたあとに微笑む
その顔はさっきまで死にかけていた人間とは
思えない程に清々しさがあった
「悪いな、さっきは手掴んで」
夜、兵舎前で風に当たりながら本を読むAに
ゼルが声をかける
『どうして？』
何故か謝られたことに少し違和感を持つ
返答は少し遅れて返ってくる
「あの時死のうとしただろ」
思いがけない答えにAは無意識に目を見開く
「あのまま死ぬつもりだったんだろ？」
否定しないAに詰め寄る
「それはいつも月に1回どこかに行ってるのと
関係があるのか？」
鋭い質問と威圧感ににAは目を逸らす
そして唇を噛みしめると開き直る様に喋りだす
『そうだよ…死ぬつもりだった
不慮の事故で死ぬつもりだったのに
助けてくれてありがとう
でももう私の事はほっといてくれないかな』
「断る」
『なんで？何か都合の悪いことでもあるの？
それとも唯の良い人なの？』
即答され居心地が悪そうに理由を聞く
「それは、お前が妹に似てたからだな」
『……は？』
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甘酒(プロフ) - 無羽さん» うわわ…ありがとうございます、仕事が忙しくて更新停止になってました… (2021年12月31日 19時) (
レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
無羽 - はじめまして。更新ありがとうございます！何時も楽しく読んでます！これからも頑張ってください。 (2021年12月31日 18時) (レス) @page21 id: f4cfea9c5e (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - ジャッキーさん» ありがとうございます更新遅すぎてすみません、、 (2021年9月2日 3時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
ジャッキー(プロフ) - 続きが楽しみで仕方ありません…！更新頑張ってください！！！！ (2021年8月1日 17時) (レス) id: 2f5b4ed08a (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - 刀剣乱舞LOVEさん» ありがとうございます…！最近ダラダラ更新すぎて、まさか楽しみにしていただいている方がいると思ってませんでした笑凄い励みになりますありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘酒 | 作者ホームページ：nhatev-hdfs sake1
作成日時：2021年3月12日 17時
