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A目線
ここは訓練場…
「あっ！Aせんぱーーーーい！！！！」
私に気付いたニファがケイジの横で手を振っている
「聞いてくださいよ〜！ケイジ先輩ったら酷いんです！
良いもんやるから手を出せってカエル置いてきたんですよ！？」
ニファは愚痴をこぼしながらこちらに駆け寄ってくると
少し湿った手を「ほら！」と言うように
私の前に差し出す
「なんだよ。ちょっとしたスキンシップってやつだろ？」
反応が思ったより良かったのか
クスクスと笑いながらケイジも遅れてこっちに来た
『ケイジ。あんまり後輩をいじめちゃ駄目だよ？』
私がそう言うとニファは
「ほらぁ！A先輩だってそう言ってます！
モテませんよ！！！」
と仕返しのつもりか勝ち誇ったように便乗してくる
「なっ…！Aを味方に付けるのは卑怯だぞニファ！」
「モ テ ま せ ん よ」がかなり効いたのかしら
ケイジが動揺している
「ところでA先輩はどうしてここに？」
『え？、だって…
…
…あれ。
そう言えば
なんでだっけ？』
なんでここに居るんだっけ…
「Aがど忘れなんて珍しいな」
あれ…何か忘れてる気がする
「大丈夫ですか？今から槍でも降るんじゃないですか？」
ところで今日はいつ？
じゃなくて…なんで
ふたりが生きてるの…？
異変にやっと気付いことを引き金に
ふと景色が一転する
ケイジとニファはもう居ない
目の前に広がるのは無機質な壁
違う、天井か。
察しのいい私の身体は焦るように心拍数を上げる
頭は酸素がまわってないのかやけに冷静ぶっている
夢だと気付かなければ
もう少し束の間の日常を過ごせていたのかな
どうも海の塩水には満ち引きがあるらしい
ゼルが教えてくれた…
だから海で眠ってしまえば
溢れた塩水が私を攫ってくれると思っていたけど
思ったより頼りなかったみたい
現に私の身柄は再び寮室に戻されている
どうも私はこの世界から逃げることはできないみたい
『失敗…した。』
思わずシラけた笑い声と溢れる
ううん…この馬鹿みたいな計画は失敗して当然だった
そもそも知りもしない見たこともない聞いただけの“海”に
理想を預けること自体が愚行の、それで…。
…でも
なんか
いけると
思っちゃったんだけどなぁ…
今の私には溢れる涙を受け止める余裕はなかった
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甘酒(プロフ) - 無羽さん» うわわ…ありがとうございます、仕事が忙しくて更新停止になってました… (2021年12月31日 19時) (
レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
無羽 - はじめまして。更新ありがとうございます！何時も楽しく読んでます！これからも頑張ってください。 (2021年12月31日 18時) (レス) @page21 id: f4cfea9c5e (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - ジャッキーさん» ありがとうございます更新遅すぎてすみません、、 (2021年9月2日 3時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
ジャッキー(プロフ) - 続きが楽しみで仕方ありません…！更新頑張ってください！！！！ (2021年8月1日 17時) (レス) id: 2f5b4ed08a (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - 刀剣乱舞LOVEさん» ありがとうございます…！最近ダラダラ更新すぎて、まさか楽しみにしていただいている方がいると思ってませんでした笑凄い励みになりますありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘酒 | 作者ホームページ：nhatev-hdfs sake1
作成日時：2021年3月12日 17時
