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「私は調査兵団13代団長エルヴィン・スミス
所属兵科を選択する本日私が話すのは率直に言えば
調査兵団への勧誘である」
「おい、いつの間に団長が変わってたんだ？」
調査兵団団長が変わっていたことに
疑問を覚えたゼルが
勧誘演説中にも関わらずAに小耳を挟んでくる
『さぁ、でもあの日調査兵団が戻ってきた時には
確かにシャーディス団長は
ご存命だったと思うけど…』
生きたまま団長の座を譲る事は調査兵団では
異例である
新任のエルヴィンは冷淡に
ウォール・マリアが破壊されたこと
新しく導入された長距離索敵陣形により
兵士の生存率が大幅に上がったこと
半年後の壁外調査に新兵も参加すること
その死亡率は3割であること
を説明していく
「4年後には殆どが死滅するだろう」
この言葉に新兵はどよめき立つ
それも仕方のないことだった
ウォール・マリアが破壊され
大勢の人間が巨人に殺されただけではない
あの日ユウヘとミリナが実際死亡した事が
同期としてすぐに全員の耳に入ったからだ
同じ釜の飯を食い、一緒に支え合い
訓練を耐え凌いできた仲間が
巨人に殺されてしまったのだ
死亡という言葉が
いつも以上に身近に聞こえるのも無理はない
「この惨状を知った上で自分の命を賭してでも
やると言うのならこの場に残ってくれ
以上だ。他の兵団の志願者は解散したまえ」
エルヴィンは最後にそう締め括ると
あたりは急に静まり返る
重く静寂に包まれた空気で誰かが足を動かす
周りもそれが合図のように次々と会場を離れはじめる
『ッ…』
覚悟を決めていなかった訳ではない
しかし
巨人と対峙する事から逃げる最後のチャンスを
自ら踏みにじる事にどうしても躊躇いが生まれる
辞退する新兵が居なくなるまでの時間が長い
「A、良いのか？今なら…」
心配するゼルの言葉を振り切るように首を横に振る
まだここから去ることができる
その言葉を聞いてしまうと
甘えて今にも逃げ出してしまいそうになる
兵士であろうとも15歳の子どもには
まだ過酷な判断である事に変わりはない
再び静寂が訪れるとエルヴィンは口を開く
「君達は死ねと言われたら死ねるのか？」
「…死にたくありません！」
誰かが応える
ふと見回すとAとゼルを含め30名ほどが
残ったようだった
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甘酒(プロフ) - 無羽さん» うわわ…ありがとうございます、仕事が忙しくて更新停止になってました… (2021年12月31日 19時) (
レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
無羽 - はじめまして。更新ありがとうございます！何時も楽しく読んでます！これからも頑張ってください。 (2021年12月31日 18時) (レス) @page21 id: f4cfea9c5e (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - ジャッキーさん» ありがとうございます更新遅すぎてすみません、、 (2021年9月2日 3時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
ジャッキー(プロフ) - 続きが楽しみで仕方ありません…！更新頑張ってください！！！！ (2021年8月1日 17時) (レス) id: 2f5b4ed08a (このIDを非表示/違反報告)
甘酒(プロフ) - 刀剣乱舞LOVEさん» ありがとうございます…！最近ダラダラ更新すぎて、まさか楽しみにしていただいている方がいると思ってませんでした笑凄い励みになりますありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: d100b6efbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘酒 | 作者ホームページ：nhatev-hdfs sake1
作成日時：2021年3月12日 17時
