魔法使い、幹部になりました？ (ページ29)

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キレましたページ29

Aside
あの部屋を出て、無我夢中で走った。
はやく此処から出なきゃ
しかし悲しいかな

「...ここどこっ」
すでに息も絶え絶えでもう走れない、無駄に広いんだよこの城っ！！

向こうから足音が聞こえる、反射的に物陰に隠れる

cn「Aさーん、どこですかー」
pi「本当にこっち居るんすか」

探されている、そう思った瞬間冷や汗が吹き出す
ここはお偉いさんたちが集まるところだ、監視カメラがあるのだろう
大体の位置は把握されているのか
とりあえず反対側へ逃げようとした

sya「あ、おったぁ！！！！」
「ヒッ」
馬鹿でかい声に心臓が縮み上がる
シャオロンさんの声にこちらに向かってくる足音が増える

逃げなきゃ、逃げなきゃ、
動かない足を無理に動かす
口はハクハクと痙攣のように動くだけで息が上手くできない

kn「ちょっ、おい！！待てや！！！」
怖い、大声が怖い。私なんもしてないじゃん、なんで
足に激痛が走る、思いっきり挫いた
今絶対に人体から鳴っちゃ駄目な音がした
そのまま倒れる、足首マジクソいてぇ、立てない
本当今日はついてない、私悪くないのに

...そうだよ、私悪くないじゃん。
え？じゃぁ何でこんなに追いかけられてんの。

ふざけんな

沸々と怒りが込み上がってくる

後方に自分を捕まえようとする何人かの手が見えた

「触るな」

バチッ！！！

手を伸ばしたであろうコネシマさんとシャオロンさんは呆然としている
周りも同じような反応だ

確かに届く距離だった、届いたはずだった

が、何か静電気の様なものに

弾かれた

目の前の二人はただ口をパクパクさせている
餌待ちの金魚かよ

周りもなにも喋らない、ただジッと見てるだけ。なんだコイツら揃ってアホ面下げて
相変わらず立てないので壁にもたれて座り直す

「なんだ、魂でも抜けたのか？」

sya「あ...おま...いま....」

「あ゛？」(ド低音)
はっきり喋らんかい

em「魔法陣無しに...」

足がうごかねぇマジ立てねぇ
「ッチ、トントンさん」
tn「(ビクッ)はいっ！？」
「足挫いて立てないんで助けてください、どうせグルッペンさんのとこでしょう？？」
tn「っ！？ほんっっっとにすまん！！！」

そう言ってトントンさんは私を姫抱きした
お？？？
肩貸して貰うつもりだったのだが？？？？