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♦︎The best encounter 1ー2 ページ4

「待って、キール。やっぱりそれ、何とか解決しておいた方がいいんじゃない?もしそのピンポンダッシュの犯人が組織の何かに勘づいたら………あなたの仕事が増えるでしょう?」

「………」

「警察だと色々と面倒だと思うし、あの探偵とかどうかしら?ほら、最近有名な眠りの小五郎。」

「………けれど、それこそ危ないんじゃない?頭のキレる探偵なんて………」

「組織的な警察より、個人でやってる探偵の方がいざって時に何とかしやすいでしょ。………別に、あなたがどうしても嫌ならこのままでも良いとは思うけど、あなた最近“仕事”が増えて忙しいんでしょう?なら、余計な心配事は早めに排除しておいて損はないわ。」

「………そうね。毛利小五郎に接触できるかは分からないけど、何とかしてみる。」



今度こそキールは部屋を出て行った。…………少し、お節介を焼きすぎただろうか?
彼女は歳も近いし、落ち着いた雰囲気で話しやすい。
こんな真っ黒な組織に相応しくない感情かもしれないが、まるで友人のようにも感じている。


そんな彼女だから、少し心配になったのだ。


先日、ラムから来たメールには、近々行う作戦について表記されていた。ターゲットは何やら正義感の塊のような政治家で、こちらからはスナイパーが2人出るとか。そしてその作戦のメンバーにキールも入っていた。
彼女に十分実力があるのは知っているが、


(なんだか、嫌な予感がするのよね………………)


組織用の携帯に着信が入ったことを知らせる音を聞きながら、私は小さくため息をついた。













[No side]



 
ガチャリと音を立てて診察室の扉を閉め、水無怜奈は歩き出した。
ミモザ…………一ノ瀬凛の営む医院を心なしか早足で出て行く彼女は、つい先程の凛との会話を思い出していた。


“毛利小五郎”


それは、水無怜奈がここ最近気になっていた人物の名前。………否、“水無怜奈”ではなく、“本堂瑛海”と言った方が正しいだろうか。
そして最近、彼女の弟…………本堂瑛祐が“アナウンサーの水無怜奈”に会おうとしている事を知り、本堂瑛海は焦っていた。



(毛利小五郎………瑛ちゃんの保護を頼もうと思ってたけど、ミモザからその名前が出てきた今、考え直すしか………………だけどさっきの彼女に悪意は感じなかったし、ここで何も行動しないと逆に怪しまれる可能性も………)



考えこむ彼女に「DJ」暗殺の任務のメールが届くのは、その数日後の事だった。

-幕間-→←♦︎The best encounter 1ー1



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莉緒 - 設定に引かれちゃいました!!続き楽しみにしてます! (2022年3月30日 4時) (レス) @page5 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
豆わさび(プロフ) - お餅さん» ありがとうございます。頑張ります! (2022年3月26日 23時) (レス) id: d9032fde14 (このIDを非表示/違反報告)
お餅(プロフ) - めっちゃ面白い設定ですね!更新頑張ってください💪('ω'💪) (2022年3月20日 17時) (レス) @page2 id: 28886abf9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆わさび | 作成日時:2022年3月20日 16時

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