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会いたかった。
そして、ごめん。
俺の目の前、雅紀は絶えず
そんなことを、繰り返し呟いた。
…俺が、兄貴を思ってる間。
兄貴は、それよりももっと激しく
俺のことを、求めていたのかもしれない。
俺のことを傷つけてしまった、
その罪悪感に苛まれて、悶えて
ただひたすらに、この日を
待ちわびていたのかもしれない…。
感情の荒波が一旦過ぎ去ったのか、
雅紀は、一言も声を上げずに
俺のことを、ぼんやりと眺めている。
ダークブラウンの瞳が、揺れていた。
｢潤…
…これから、どうするの｣
雅紀が、やっと口を開いた。
｢兄貴、一つ聞きたい…
…俺も、もう巻き込まれてるんだよな｣
俺は問いかける。
兄が生きていた、リスキーな世界。
兄の仕事を知ったことで
その世界に入ってしまったことは、承知の上。
…でも、果たしてそこから
やり直しは効くのだろうか？
…雅紀の瞳が、寂しげに輝いた。
口をどこか哀しそうに歪めて
兄は、言葉を紡ぎ出す。
｢…まだ、潤なら戻れる。
もう、俺には関わらないで。
潤に…これ以上、迷惑、かけれないから｣
｢兄貴…
兄貴は、どうすんだよ…｣
俺は声を震わせた。
ふっ、と寂しげに、小さく
雅紀が口元に笑みを零す。
どこか諦めたような笑みに、
俺は、胸が締め付けられる思いがした…。
｢俺は…戦うしか、ないよ。
大野さんに、ついていく。
この仕事が、俺の最後の仕事だから…
…死なずに帰れたら、その時は
俺は、真っ当な仕事に戻る｣
｢死なずに戻れる保証…あんのか｣
｢殺し屋稼業は、命懸けの闘い。
俺は自分を信じてはいるよ…
…これまで、生き延びれたから。
だけど、この仕事をする以上
完全な安全なんてものはない…。
それが、俺の生きてきた世界｣
そう、どこか悲しげに言う兄が
強がっているのは、目に見えていて。
俺を巻き込みたくないという思いが、
痛いほど、ひしひしと伝わってきて。
…全部、兄貴が背負ってるんだ。
虚しさが、心を満たしていった…。
ラッキーアイテム
革ベルト
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和奈(プロフ) - 初めまして＾＾いつも楽しく読まさせてもらってます。あの…いきなりなんですが、登場人物設定が５人までになってますよ？いきなりすみません…。これからも応援してます。頑張ってください!! (2013年3月3日 11時) (携帯から) (
レス) id: 2ecc39df21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大宮いぶき
| 作成日時：2013年3月3日 9時
