7 -O- ページ8
その朝は静かで、
街はひっそりと息を潜め、
ただ昇る光の一筋が、
白と黒のコントラストを映し出す。
エレベーターに取り付けられた
大きな硝子張りの窓を通して
清廉なる光は俺を照らす。
早朝の、静かな風景。
｢社長、社長に会いたいと
申されている方がいますが｣
そのような電話を受けて、
家を飛び出したのがついさっき。
腕時計を確認すると
時間は早朝の六時すぎ。
…こんな朝早くに、来客か。
俺はエレベーターの壁にもたれ、
曙の街を一瞥した。
エレベーターが着く。
微かな振動が、俺の足の裏に伝わった。
悠然とエレベーターを降りた俺の鼻を、
異様な匂いが刺激する。
…血の臭い。
俺の背筋が震える。
ゆっくりと、腰から拳銃を引き抜いた。
｢社長！｣
鋭い声がする。
見ると、脚を撃ち抜かれた秘書が
倒れながらも俺を見上げていた。
｢誰にやられた｣
歩み寄ると、秘書は
忌ま忌ましげな表情をする。
｢お客様です…
…逃げてください、社長｣
｢わかった｣
俺は言うと、スーツのジャケットを脱ぎ捨てる。
俺を殺す気、か…。
ということは、昨日の男たちも
多分そいつの差し金…。
…度胸ある奴だ。
俺はそのまままっすぐに
社長室の扉を開けた。
社長室の中に、
曙光を受け、一人の青年が佇んでいる。
俺と同じくらいの身長。
身にゆったりとスーツを纏い
真っ白い拳銃を片手に握る彼。
｢ようやくお出ましですか｣
｢二宮……お前か｣
こちらに向き直った彼に
俺は躊躇わず銃口を向ける。
二宮和也。
俺が唯一、殺されかけた男。
俺が唯一、殺せなかった男。
突然の彼の来訪。
それだけで、俺には分かっていた。
…休戦協定は、破られた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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和翔(プロフ) - 和翔のお気に入り嵐小説の作者です。載せました！またよろしくお願いします♪ (2013年1月2日 19時) (携帯から) (
レス) id: bcd2c4470f (このIDを非表示/違反報告)
白冬(プロフ) - けいさん» ありがとうございますヽ(^。^)ノ 大宮いぶき様の作品は、私のプレイリストのパート３に載せてありま。 ぜひ一度、いらしてみてください。 お待ちしております。 また、新作など新しく載せて良い作品（フラグ無し）がありましたら、いつでもお声をおかけください。 (2013年1月1日 13時) (レス) id: 151259579c (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - こんにちは〜♪鍵セカにコメントありがとうございます！これまたおもしろそうな匂いがプンプンしますなあ(^^)WARRIORSのOさんもイケメンですな！続き楽しみにしてます！ (2012年12月30日 16時) (携帯から) (レス) id: 0693e05c4e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - こんにちわ、にゃんです(^^)こちらにもお邪魔させていただきました！さっそく黒い雰囲気漂ってますが…わくわくしますね。楽しみにしてます！がんばってください！ (2012年12月30日 13時) (レス) id: 6a45053acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大宮いぶき
| 作成日時：2012年12月30日 10時
