許されざる出会いが生まれ・1 -O- ページ2
外は雨だ。
大通りに面した窓から見下ろせば
色とりどりの傘が咲き誇り、
せわしなくひしめき合っている。
硝子に映る俺の姿の上、
透明な、小さな彗星が
尾を引いて流れては、消えていく。
｢大野…！
貴様、それでも許されると思ってるのか…！｣
｢あなたの会社を買収するのに、
何かご不満でもありますか、社長？｣
外を見たまま、俺は答える。
｢お前たちのやり方が下劣なんだ…！
暴力で無理矢理買収して…、
強引さにも程がある！｣
相手はほえ立てる。
…どうやら、退くという考えは
彼の頭にないらしい。
俺は振り返った。
｢私はあなたの会社が倒れかけているから、
その再建を手伝おうとしている、
ただそれだけのはずですが？
前に言ったはずですよ、
買収は一時だけのことで、
すぐに市場には復帰させてやると｣
｢…っ！｣
相手が喘いだ。
…やばいな。
少し、言いすぎたか。
俺はゆっくりと向き直り、
ポケットの中の何かを握りしめた。
相手の巨体が、震える。
｢貴様…！｣
その手にいつの間にか、
サバイバルナイフが一本。
…やっぱり。
こういうのを怒らせると、
色々面倒なことになる…。
突っ込んでくる相手をかわすと
俺はその背中に脚を落とした。
俯せになった相手の首筋に
その手からナイフを奪い取ると、その刃を突き付ける。
｢…動かないでくださいよ｣
冷たい笑みと共に、囁いた。
｢あなたがこうする気なら…
俺も、あなたのクビくらい
いつでも掻き切ってやれるんですから｣
｢この…鬼！悪魔め…っ！｣
まだまだ口だけは、威勢がいいようだ。
俺はそのナイフを、
騒ぐ男の頭のすぐ横に突き立てた。
…これが、俺のやり方。
俺が、ずっとやってきたこと。
…信じられるだろうか。
こんな俺の毎日が、
大きく狂いはじめていたなんて…。
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革ベルト
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和翔(プロフ) - 和翔のお気に入り嵐小説の作者です。載せました！またよろしくお願いします♪ (2013年1月2日 19時) (携帯から) (
レス) id: bcd2c4470f (このIDを非表示/違反報告)
白冬(プロフ) - けいさん» ありがとうございますヽ(^。^)ノ 大宮いぶき様の作品は、私のプレイリストのパート３に載せてありま。 ぜひ一度、いらしてみてください。 お待ちしております。 また、新作など新しく載せて良い作品（フラグ無し）がありましたら、いつでもお声をおかけください。 (2013年1月1日 13時) (レス) id: 151259579c (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - こんにちは〜♪鍵セカにコメントありがとうございます！これまたおもしろそうな匂いがプンプンしますなあ(^^)WARRIORSのOさんもイケメンですな！続き楽しみにしてます！ (2012年12月30日 16時) (携帯から) (レス) id: 0693e05c4e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - こんにちわ、にゃんです(^^)こちらにもお邪魔させていただきました！さっそく黒い雰囲気漂ってますが…わくわくしますね。楽しみにしてます！がんばってください！ (2012年12月30日 13時) (レス) id: 6a45053acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大宮いぶき
| 作成日時：2012年12月30日 10時
