5.秘密(？) ページ6
「命拾いしたな」
「お互いにな……」
男がお色気から離れると、今まで気高く構えていたお色気の痴態を煽るようにリーダー格の男が言う。
「うんうん、話が弾んでいるようですな」
シリアスな空気をぶち壊すようにしんのすけがお色気と男の間に入る。
「おい小僧、大人の話に口を挟むなってかーちゃんから教わんなかったか？」
「小僧じゃないよ。オラ、野原しんのすけだよ。かーちゃんはみさえだよ」
「ご丁寧にありがとよ。俺様はブタのヒヅメの幹部、バレルだ」
しんのすけのものともしない態度にバレルは大人の余裕でお辞儀する。
「ついでに紹介すると、あっちがブレード」
「……」
「こっちがママ」
「よろしくね、坊や」
「三人共怒らすとおっかねぇぞ〜」
「ほ〜ほ〜、ブタのフカヅメなんて変なお名前」
「ヒヅメだ！無理やり間違えんじゃねぇ！」
全く空気を読まないしんのすけ、なんとか理屈で丸めこようとする風間君、強気で要求するねねちゃん、泣き叫ぶマサオ君、怯えながらもを懇願するボーちゃん……大人ぶっていたバレルもとうとう堪忍袋の緒が切れた。
「静かにしやがれ！」
「「ヒィーッ！！」」
懐から拳銃を取り出し、しんのすけ達に向ける。
「やめろ！この子達は本当に無関係だ！」
自分が拳銃を向けられているのにも関わらず、子供達を守ろうと声を張り上げる。
銃を向けられて怯えている四人とは違い、しんのすけだけは拳銃に怯えず、じーっとバレルを見つめている。
「何見てんだお前？」
「おじさん足短いね」
しんのすけの言葉にバレルの顔が引き攣る。
「今なんつった……？」
「ほ〜、おまけに背が高く見える秘密の靴底ですな」
しんのすけは怒りに満ちたバレルの声も気にせず、ズボンを捲り上げて靴を解析した。
「昨日までの暗い貴方にさよなら。これさえ履けば、何もしないで背が七cmアップ！自信が持てる、女に〜モテる……あっ……」
我に帰った頃にはもう遅い、ノリノリで自分の秘密をバレルは話してしまった。
「安心してよ。オラとおじさんの秘密にするから」
その後、怒りで我を忘れたバレルがしんのすけに発砲し、しんのすけがそれを全て避け切った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ペロンソ(プロフ) - るんさん、ありがとございます！るんさんみたいなブタのヒヅメ夢を探している方々に楽しんで頂けるように頑張ります！多忙&掛け持ちでスーパーナメクジ更新ですが、出来るだけ更新していきたいと考えていますので、温かい目で見守ってください(^-^) (2022年12月22日 22時) (
レス) id: 076202af0a (このIDを非表示/違反報告)
るん - ブタのヒヅメ夢ｯ…ずっと探してました！これからも頑張ってください！ (2022年12月19日 4時) (レス) @page6 id: c0a1804671 (このIDを非表示/違反報告)
ペロンソ(プロフ) - 元七都さん、ありがとうございます！かなり癖の強い設定なので、反感が多いだろうなと思っていましたが、そう言っていただけて嬉しいです^_^ (2022年8月11日 12時) (レス) id: 076202af0a (このIDを非表示/違反報告)
natuishi0709（元七都）(プロフ) - 面白いです!続きを楽しみに待ってます! (2022年8月4日 17時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ペロンソ | 作成日時：2022年5月12日 1時
