【w.r.w.r.d.!】snow,showtime！！【企画】 (ページ11)

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冬の空のしたで＊コネシマページ11

元気な店員の声が背中に受けて、コンビニを出た。

自動ドアの向こうに見える雪が降る景色。

寒いし、早く帰ろっと。

早足に、顔をマフラーに埋めながら我が家の方へ向かう。
途中、何人かのサラリーマンとすれ違った。

家に家族がいるのか、顔を正面に向けて嬉しそうな顔をして歩く者。

独身なのだろうか、下を向いて、寒そうに腰を丸めて歩く者。

はしご酒でもしてるのだろうか、「もう一軒いくぞ！！」なんて言って、肩を組み合っている者。

自分も愛人がほしいなあなんてふざけた事を思いながら、歩を進めた。

暫くして、また何人かのサラリーマン達とすれ違う。

その中に、見知れた人物を見つけた。

『…コネ！』
「！おう、A！」

中学生のとき、彼と出会った。
友達がいなくて戸惑っていた自分に、彼が声をかけてくれたのだ。

とても優しくて、犬みたいに人懐っこくて…。
ああ、懐かしいなあ。

「仕事帰りか？」
『うん。そうなの。今日はやけ酒でもしようと思って。』

そう言いながら、ビールが何本か入っているコンビニの袋を見せた。

「お！いいなあ、酒か！
なあ、俺んち来うへん？俺も帰ったら家にある酒呑もうと思っててな！」
『え、マジか。何それ行きたい！連れてけ～』

ぼっちで虚しく酒を飲むよりいいかもしれない。

…違うか。

好きな人と酒を呑めるなら、いいかもしれない、か。