我々だ15 ページ15
コンコンコン
「何ですか、誰ですか」
ゾム「俺や、ゾムや」
ゾムさんか…
そんなに重くないドアを、私はゆっくりと開けた
ゾム「……よう、入ってもええか？」
「べつに、いいですよ」
そういうと、ゾムさんは私の部屋にある椅子に腰を下ろした
「……さっきはすまんなコネシマが無理矢理で」
「いや、私こそ、機嫌悪くしてすいませんでした」
ゾム「イヤ、自分が言って欲しくないこと言われて、ああなるのは当たり前や」
「すいません」
何でこの人言って欲しくないってこと知ってるんだ？
顔に出てたのか…？バレバレだな
ゾム「……一つ聞いてもええか？」
ここからが本題なんだろうな
ゾムさんの目がいきなり真剣になった
「なんでしょう？」
ゾム「どうしてAはマルチゲーが苦手っていうか…嫌なんや？」
「嫌じゃないです。やらないだけです」
ゾム「でも、あんなに拒絶するのはおかしいやろ」
「…………」
ゾム「…A」
「はい…」
ゾム「俺は、お前に何があったのか知らない。何か辛いことがあったのかそれとも他の事情なのか分からない？
でも」
「でも？」
ゾム「そんな辛いことがあっても俺らはお前を寂しい思いにはさせないから、何があってマルチゲーが嫌いか、言える範囲で聞かせてほしい」
「…………」
ゾム「だめ、か？」
言わなきゃ伝わらないよな…
「分かりました…教えます理由を」
ゾム「本当か！？」
「はい」
迷惑かけてしまった分、できる限りのことを教えなきゃな
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：ナトゥーア | 作成日時：2018年4月8日 11時
