えっと…、脅威くん？気に入られても困るんですが (ページ9)

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目が覚めたらそこにページ9

「う…ん……。」

暖かい…部屋の中？

なんだ、ここは？

というか僕、なんで寝て……

「「「おーい、Aー？」」」

3人から同時に呼ばれる。

視界がぼんやりしてうまく映像を取り込めない。

そのタイミングで、飛んでくる声。

「おい、A！！」

その声で、僕の視界は一気に晴れ渡る。

頭の真上に、クリーパー…。

違う、ゾムだ！！(2回目)

僕は飛び起きた。

鼻に当ててあった濡らした布が、ハラリと落ちる。

ああ、全部思い出したぞ。

思い出したくないのもあるな、うん。

どうやらここは学校のようだった。

トントン(仮定)さんが話しかけてくる。

「何があったか覚えてるか、自分。」

「あ、うん。えっと…はい。」

フワフワした僕の返事でも、トントン(仮定)さんは納得したらしかった。

「災難やったな。ゾムがすごい勢いで走ってってんから、何があったんやろなとは思っててんけど…。」

ほうほう、裏ではそんな事が。

そういやゾム、確かにいきなり現れたな。

僕はとりあえずお礼を言った。

まだ鼻はじんじん痛むが、鼻血以外に怪我はないようだった。

そして、やっと自己紹介ができた。

「もう知ってると思うねんけど、トントンや。よろしくな！」

やっぱり。

これで、トントン(仮定)はトントン(確定)になった。

「鬱やで。大先生って呼んでや。ところで、Aには、妹とかお姉ちゃんいr」

「まあそんなわけで、これからよろしくな、A！！」

大先生の話の続きは、ゾムの声に遮られて終わった。