◇ ページ36
「あ、そういえば私エミさんの毒知らないんです」
いくつか最近読んだ絵本の感想をエミさんに話していた時つい最近マンちゃんに毒の紹介をしてもらったことを思い出した
「まあ、別に知っても面白いもんじゃありませんし。」
「ちょっと指先噛んでもいいですよ」
ずい、と手を彼の口に近づける。
すると彼は不思議そうな顔で私を見た
「私は動物じゃないので目の前に出されてもしゃぶりつきせんよ。」
「本当ですか？」
「むしろAさんは猫みたいですね。好奇心猫をも……なんてね」
おっと、上手な返しをされてしまった
「それに今オスマンさんから禁止令でていますし後が怖いので」
む、確かにそうだ。ていうかあれ本当だったのか
「…………ココアどうでした？」
「ココア？はい。美味しかったんですけど、いつもよりちょっと甘かったかなあ。ミルク足しました？」
「いえ、毒入れました」
「は？」
「ハ！？」
えっ待って今なんて？
毒？どくって、あの人が死ぬ毒……？？
そろそろ用無し…役に立たないから……ま、まさか！！
「……安心してください。そんな物騒な事じゃありませんよ」
「よ、よかった……って、え？なんでそれ」
「フフ、私の毒は【透過】です。心を透かす。お見通しってわけなんです」
ふわ、と眷属のチョウチョが私の上で円を描く。青い鱗粉があたりを舞う
一瞬、エミさんの瞳と髪の毛が茶色に見えたのは気の所為だろうか
「これでもうあなたの心を私は覗けません。
もちろん、お代わりをしたいというのなら話は別なんですけどね」
悪戯っぽく笑うエミさんに私はそっぽむくしか対抗手段がなかった。それすらも見透かしたのかエミさんは私の子の行動でもクスリと笑った。
「〜〜ッ！！
もういいですっ！マンちゃんのところに帰る！
あ、でもこの本は借ります」
「はい、じゃあまた今度ちゃんと返してくださいね」
「あ、あとオスマンさんが先程からテレパシーで恐ろしいことを言っているのでマナーレッスンを抜け出すのももう少し上手にやるといいですよ」
なんで心からも目を逸らしていたことを知っているんですか！？
その後、マナーレッスンの時間は2倍になって帰ってきた。もうコリゴリ。。
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アリス - お疲れさまでした。とてもよかったです、これからも頑張ってください!!! (2020年10月4日 15時) (
レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だーーっ！！((番外編は結構甘々で面白かったですぅ…もう10周してきます！！ (2020年5月25日 13時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとるしか(プロフ) - どうしてもまたこの作品が読みたくなって、夜中サイト内を探し回り漸くたどり着きました…!!本当に大好きです…名作…!!何度も読み返したくなる素敵なお話を書いて下さり、本当にありがとうございます…(;ω;)また最初から読み直したいと思います!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: 1ba63f4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
倉崎(プロフ) - ふぃやぁ！！！感動しました。お疲れ様でした！！！！ (2019年6月30日 19時) (レス) id: 27aa211cd5 (このIDを非表示/違反報告)
山内優菜(プロフ) - 完結お疲れ様でした！これが最後なのが残念です(TT)ありがとうございました！ (2019年6月28日 20時) (レス) id: 6807067b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：根無し | 作成日時：2019年6月9日 12時
