◇ ページ28
ぽつん、と残されたのは私と瓶底メガネの彼。チーノ君の2人だった。
「ち、チーノ君!2週間後になるけど護衛よろしくね」
私がぎこちなく少し頭を下げて言う。
すると目の前の彼、からは
「はぁ、イヤです」
ため息混じりに聞こえたその声に私は思わず顔を勢いよくあげた。
すると、目の前にいるのはイタズラが成功したとでも言いたそうな子供の顔。
メガネ奥に光る瞳は細められてとても楽しそうだ
「ウソですよ!」
「えっ」
くい、と眼鏡をおす。
「すいません!緊張してたみたいだったんで」
いつか、私を森から見つけてくれた優しい瞳に見つめられる。
「もちろん、宜しくお願いします。俺はファクターのチーノです!」
「はい、私はここで幹部の侍女をやらせてもらってます。Aです。」
お互いにそう3回目の自己紹介をすると笑いあった。
「レディ、手をだして?」
すると、急にチーノ君が私にひざまづいた。
私はそれに肩をふるわせる。
「なん、で」
「フフ、なんや、本当は少しの警戒心があるんやん。いいから手を、ね?」
ぐい、と手を引っ張られる。
そして、チーノ君の唇も私の手首に近づく。
ごく、と緊張と不安で唾を飲みこんだ。
ちゅ、と軽いリップ音が静かな会議室によく響く
「……ココへのキスの意味、わかります?」
わからない、そう答えようとした時私の手首にチクリとした痛み
____噛まれた
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アリス - お疲れさまでした。とてもよかったです、これからも頑張ってください!!! (2020年10月4日 15時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だーーっ!!((番外編は結構甘々で面白かったですぅ…もう10周してきます!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとるしか(プロフ) - どうしてもまたこの作品が読みたくなって、夜中サイト内を探し回り漸くたどり着きました…!!本当に大好きです…名作…!!何度も読み返したくなる素敵なお話を書いて下さり、本当にありがとうございます…(;ω;)また最初から読み直したいと思います!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: 1ba63f4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
倉崎(プロフ) - ふぃやぁ!!!感動しました。お疲れ様でした!!!! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 27aa211cd5 (このIDを非表示/違反報告)
山内優菜(プロフ) - 完結お疲れ様でした!これが最後なのが残念です(TT)ありがとうございました! (2019年6月28日 20時) (レス) id: 6807067b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:根無し | 作成日時:2019年6月9日 12時