◇ ページ3
べろり、と首筋を舐められる音が耳に直接入るように聞こえる
「うああっ！？」
噛まれてから思い出す、そういえば…
『気をつけた方がいいやつ…？
せやな、グルちゃんとショッピくん、兄さんには気をつけた方がええんちゃうかな。あとロボロ』
彼からの注意喚起リストにショッピくんはいたのだ。うわ〜やば〜いと軽く頭の中がパニックになる。
ジュル、と血をすする音が聞こえてひう、と声を漏らした
「や、め……え？」
あ、あれ。喋りにくいことは喋りにくいけど、無理じゃないぞ。
もしかして、毒って相殺されるのか
「こね、や……ンヤァッ！？」
思わず変な声が出る。コネシマに少し制止をかけようと首筋近くに手を持っていったがダメだった
「んむ、」
て、ゆびを……コネシマがぁ……
「や、やめて……」
がぶがぶと甘噛みをされる私の手。
たまにちくりと牙が刺さるのがこそばゆい
ショッピくんは、どうやって止めよう。未だにジュルジュルと私の血をすする音が聞こえる。
止めようと声を出したときだった
「ショッ……あ、れ」
首筋から離れる口に安堵する。
良かった。ショッピくんならわかってくれ＿＿
じゅる、れろ
「っう…！？
ひっ、やめ……」
ジーザス神様。
ショッピくんは首筋から口を離すと私の耳を舐め始めた。
手を噛まれて、耳を舐められて、羞恥で顔が真っ赤になるのが嫌でもわかる。
そう思っているのに私が運ぶために持ったきた銀トレイが素直に私の顔を映した。
耳、顔、首、手先まで真っ赤。
恥ずかしさに涙が出てくる。
重い体に鞭打って私はコネシマに離してもらい、ショッピくんも無理やり離れてもらった。
恥ずかしさ故の馬鹿力だ。
真っ赤なまま、まだ仕事しているであろうトントンの書記長室にバタン！と入った。
それから、私は部屋に返してもらった。
次の日の朝、ショッピくんが私を起こしに来て「昨日はすみませんでした…！」と必死に謝っていた。もちろん、眠かったし多分疲れていたから栄養を欲したんだろう。しょうがないね、と言うとそういうところですよ。と逆に叱られてしまった。あれ、なんで？
ショッピくんと朝餉を食べに部屋に向かい、扉を開けるとそこには縄に結ばれ、コネシマがシャンデリアの代わりにぶら下がっていた。
そして、夜遅くまで起きて、血を吸われて免疫が低下し風邪をひいたのはまた別の話だ。
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アリス - お疲れさまでした。とてもよかったです、これからも頑張ってください!!! (2020年10月4日 15時) (
レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だーーっ！！((番外編は結構甘々で面白かったですぅ…もう10周してきます！！ (2020年5月25日 13時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとるしか(プロフ) - どうしてもまたこの作品が読みたくなって、夜中サイト内を探し回り漸くたどり着きました…!!本当に大好きです…名作…!!何度も読み返したくなる素敵なお話を書いて下さり、本当にありがとうございます…(;ω;)また最初から読み直したいと思います!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: 1ba63f4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
倉崎(プロフ) - ふぃやぁ！！！感動しました。お疲れ様でした！！！！ (2019年6月30日 19時) (レス) id: 27aa211cd5 (このIDを非表示/違反報告)
山内優菜(プロフ) - 完結お疲れ様でした！これが最後なのが残念です(TT)ありがとうございました！ (2019年6月28日 20時) (レス) id: 6807067b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：根無し | 作成日時：2019年6月9日 12時
