われもの注意 2

何よりお前｜藤原 × 浦川 ページ3

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今日は雨が降るらしい。冬の雨は冷たくて寒さが一層増す気がする。







あいつ傘持っていったかな、なんてちょっとだけ心配。





『風呂だけでも沸かしといてやるか。』





マースと二人っきりの暖かい部屋。






あいつはきっと、寒い外から帰ってくる。









だから、床暖房の温度をちょっと上げて、エアコンの暖房も付けて。











でも、乾燥するかもだから加湿器もつけて、モコモコの部屋着も準備して。












なんてしてたら、窓に雨が張り付いてきた。





『…降り出したじゃん。』





チラッと玄関を見れば、あいつの傘は俺の傘と並んでいる。





『天気予報、ちゃんと見てけよ。バカか。』





悪態をつきながら、あいつがいつ帰ってきてもいいように手にはバスタオルを持つ。





『マース、お前のご主人様はポンコツだな。』





マースも同意するように、にゃーんと鳴く。









雨が窓を叩く音が少し強まってきた頃、ガチャと鍵が開く。









俺はそれと同時にリビングから玄関まで走る。





『おかえりっ！マジでびちゃびちゃじゃねーか！』

「…傘、持ってくの忘れた。」

『だろーな！ほら、とりあえず拭け。』





手に持ってたバスタオルを押し付け、その瞬間に鞄を奪い取り違うタオルで拭く。





「しょーへー…。」

『ん？なんだ？風呂か？』

「抱きついてい？」

『無理、俺まで風邪ひきたくねぇ。』

「いいじゃん、一緒に風呂入ろ。」





俺からタオルと鞄を奪ったかと思えば、床に落とし俺を抱き寄せる。








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