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笑顔44 ページ14
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−健side−
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―あっという間に夜になり、俺は家で食事を済ませると宿題を片付けていた。
この間公演が終わり、当分は稽古がないため、稽古中にできなかったことを少しずつ片付けていた。
良哉のことが頭から離れない。
ちゃんと満月先輩に気持ち、伝えられたのかな？
『...わかってるんだ、健も彼女に惹かれてること。』
良哉...気づいてたんだな。
良哉の言うとおりだ。
俺も、満月先輩に惹かれてる。
満月先輩が好きだ。
満月先輩には笑っていてほしいし、彼女が笑顔でいてくれるなら、俺はなんだってする。
こう思える人に出逢えたのは、先輩がきっと初めて。
先輩には幸せでいて欲しい。
だから、もし先輩が良哉の告白を受けたとしても...先輩が幸せならそれでいいと思ってる。
...なんて、綺麗事なんだろうな。
本当は、良哉の告白受けて欲しくない。
良哉が振られればいいのにって、心の隅で思ったりして...
最低だな。
良哉は俺の大事な親友なのに。
大事な親友と自分の好きな人がくっついて幸せになってくれるのは、幸せなことじゃないか。
...
健「...ダメだ。もう寝よう。」
俺は勉強が手につかなくなり、そのままベッドに潜り込んだ。
健「満月先輩。」
先輩の、あの時の笑顔がふっと頭の中によぎる。
...俺を見てよ、満月先輩。
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作者名：紗也
| 作成日時：2016年2月4日 20時
