第32話 異変 ページ33
rb「Aちゃーん。朝やで、早う起きや。」
「ん…」
時計を見ると8:00を示していた。あんなに早い時間に寝たのにロボロさんに起こされるまで全く起きられる気配がなかった。完徹凄し。
おはようございます、とロボロさんと挨拶を交わし起き上がろうとしたその時。
「わっ…」
寝すぎだろうか。視界が回り、前に倒れそうになってしまった。
rb「おっと、大丈夫かあ？」
「すみません…ありがとうございます。」
目の前にいたロボロさんにひょいと支えられたので倒れなかったが、倒れていたら顔から棚の角にぐっさりだっただろう。
「寝すぎたみたいです、すみません笑」
rb「確かによう寝とったから死んでんのかと思ったわ笑」
「えぇ、生きてます〜。」
ロボロさんに朝飯食べや。と促されたが、報告書がやばいのでとりあえず食べやすいスープだけいただき朝食を終わらせた。
そこからはやれ文字の列が合わないやら、字体がおかしいやら言いながら慣れない報告書作成を進め、終わる頃には夜になっていた。
「ふぅ…やっと終わった…！」
ずっと集中してコンピューターに向かっていたからだろうか。体の節々が痛い。
そういえば、チーノくんとショッピさんは報告書をもう出したのだろうか。一番乗りやといいな。そう考えながらトントンさんに報告書を提出しに行こうと立ち上がった。
しかし足元がおぼつかず倒れてしまった。
「う…」
視界が歪む。体が熱い。さっきまでそんなことなかったのに。
動けないので助けを呼びたいが息苦しく声が出せない。生憎ロボロさんは部屋を出ている。
そんなことを考えている間にも吐き気も出てき、どんどん苦しくなる。
もうここで死ぬのかな…と朦朧とした意識の中考えていると、ロボロさんが部屋に戻ってきた。
一瞬で只事ではないと判断されたのか、抱きかかえられて部屋から運ばれる。大先生の部屋かな…
移動中も必死に名前を呼びかけられるが反応したくてもできない。
出るのは呻き声と細い息ばかりで、ロボロさんの”もう少しや！”を最後に目の前が真っ暗になった。
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作者名：ちろるん | 作成日時：2020年5月31日 12時
