【wrwrd】天使と悪魔【魔法パロ】 (ページ20)

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第20話奇襲ページ20

―――ダンッ

矢が…刺さった。攻撃だ。居場所がバレた？一体どこから？

rb「Aちゃん！！！」

ロボロさんの声にハッとすると左からまた矢が飛んできていた。だめだ…動揺して動けない…！

rb「っ！！」

ロボロさんに押され、木から落ち茂みに倒れこむ。

rb「ーっはあ！」

すかさずロボロさんは矢が飛んできた方向めがけ、炎を纏った矢を放った。敵の場所は大きく燃え上がり、目の前に赤色が広がる。おそらく逃げ切れてはいないだろう。

rb「…ふぅ。Aちゃん、大丈夫か？」

「ロボ…ロさん、すみません…」

rb「ええんよ、無事なら良かった！何やったんや今のは…あの二人が敵を通すとは考えられんのやけど…何かあったんか…？」

不穏な空気を感じる。あまりに突然の出来事に必死に頭を動かしていると、索敵に出た内の1人の姿が見えた。

「ロボロ…様、申し訳ございません…」

その方は血まみれのボロボロの状態でロボロさんの元へと近づいた。

rb「どうしたんやその姿！？何があってん！」

「とても…素早い敵です…ロボロ様、奴はもう近くに、います、どうか、一時撤退を…私達はもう…」

そう呟きながらその方は倒れた。”私達”の言葉から察するにもう1人もやられたのだろう。

rb「―――っ！！お疲れ様、ゆっくり弔ってやれんですまんな…！Aちゃん、こいつの言ったことは間違いちゃう。俺らはもう囲まれとる。20人、くらいか。…戦えるか？」

「…はい。」

人の死を目の当たりにしたというのに、今までの焦りは消え、酷く冷静に頭を働かせることができた。

rb「…よっしゃあ、いくで。」

「…いきます！《眷属魔法》ファイヤーバード！！」

腕輪が光り、鳥の形をした炎が放たれる。覚えたての魔法は成功した。

茂みから何人か飛び出してくる。敵は素早い動きでこちらに向かってきた。ここまでは報告通りだ。

必死に剣を構え、応戦する。防御一方になってしまい、押すことができない。

敵に背後を取られたその時、別行動していた隊の残りの2人が帰ってきて応戦してくれた。

相手する人数が減り、周りを気にする余裕ができる。敵の数はあと半分といった所か。

もう少しだと鼓舞し必死に剣を振り魔法を放ったが、後ろの敵に気付くことが出来なかった。

rb「！！止めろ！」

気づいた時にはもう遅く、覚悟を決める。

ドスッ

不思議と痛みはなく、目を開けると目の前には左腹に剣が刺さったロボロさんの姿があった。