【wrwrd】天使と悪魔【魔法パロ】 (ページ19)

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第19話開戦ページ19

――早朝。

季節は初夏、まだ日が昇り始めた時間なので心地よい風が吹いている。

いよいよ戦争が始まった。

ロボロ隊の人達と城を出発し、予定されていた場所に到着したが、まだ衝突は起こっていないようだった。

rb「ちょっと早すぎたかもしらんね、君と君は周りの安全を確認してきてくれるか？」

「「かしこまりました。」」

同じ隊の他の4人は、流石秘密部隊に選ばれるだけある熟練の索敵者ばかりで、指名された2人はすぐに姿を眩ませた。

rb「さて…俺らは乱戦が起きると思われる場所を監視する為に待機しているわけやけど…」

ロボロさんがよいしょと言いながら木に飛び移る。

rb「敵はやり手と噂のA国や、警戒は怠らへんように気をつけてな。」

「「「はい！」」」

ロボロさんと同じように木に登り、眼下に広がる谷を眺める。総統様の作戦ではこの谷で如何に敵を押せるかが勝利に繋がるらしい。

その為に裏をかいて奇襲するロボロ隊はそこそこ重要な役割を任されているということだ。

しばらく警戒していると、荒い声が聞こえてきた。

rb「…来た。始まるで。」

右からフューラー国の軍隊。左からA国の軍隊。数は敵が少し上回っているだろうか。声を荒らげながら、両国の軍隊が衝突した。

rb「俺らの居場所はバレたらあかん。だから国の軍隊にギリギリまで粘ってもらう。Aちゃんは、俺と一緒に行動するで。」

目の前に広がる雄叫びや悲鳴、倒れていく兵士達の光景を見て足が震えてしまう。

―――私に、できるやろうか。

rb「…分かるで、命に関わることやもん、そら怖いと思うわ。けどな、やるしかないから。覚悟決めや。」

…そうだ、自分で決めたことだった。私達がやらないといけない。この国の勝利に貢献するんだ。大丈夫、たくさん訓練したんやから。

そう覚悟を決めて前を向いた瞬間。

――――ダンッ

「っ！！？」

自分の顔の位置ギリギリ、目の前の幹に矢が刺さった。