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毎日行ってたお見舞い。
今日でもう3日も行ってないことになる。
正直怖い。
こうやって何もせずに過ごしている間に、君が……いなくなってしまうんじゃないかって考えるのが……。
「……ダッセー……。」
俺はクローゼットから服と鞄を適当に出して、準備をした。
勿論行く途中に適当に見繕って缶詰を買うのを忘れずに。
.
部屋の前で一つ、深呼吸をする。
ゆっくりとドアを開けると、君はいつもの様にベッドにいた。
だけど、目をつぶっていて俺が来たことに気づいていない。
いつも聞こえる声が聞こえない。
「ッ!?」
まさかと思い、慌てて駆け寄る。
そして、何度か名前を呼びながら体を揺さぶる。
だけど、返事がない。
「……ッハハ……本っ当……俺って馬鹿だ……。」
何故か涙が頬を流れた。
……瞬間。
「……っふ……ふぁ……ん?……あり?カルマ?」
「…………は?」
君は起き上がって、ゆっくり背伸びをする。
「いやーよく寝たよ。カルマってば、えーと……2日?も来ないんだもん。退屈だったー。」
「え?いや?え?」
何事もなく喋る君。
どうやら寝ていたようだ。
よくよく考えると、呼吸の確認でもしておけば分かることだった。
「はぁー……。」
「え?なんで私溜息つかれてるの?」
しゃがみこみながら溜息をつく俺。
その後溜息は小さな笑い声に変わった。
君も、最初は呆気に取られた顔をしてたけど、俺が笑い出すと同じように笑った。
嗚呼……やっぱり好きだな……。
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危機屋(プロフ) - HoneyWorksLove☆さん» コメントありがとうございます!まさか気付かれる方がいらっしゃるとは思いませんでした。お察しの通り、この作品は「君の膵臓を食べたい」と、もう一つある曲を参考に執筆させて頂きました!感動できるお話になれていたようで幸いです!ありがとうございました! (2017年7月11日 19時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
HoneyWorksLove☆ - あの、もしかしてですが、(間違ってたらごめんなさい(>_<)「君の膵臓を食べたい」という本持ってますか?少し似てるなぁと思って。もし持って無ければ、是非読んで下さい!あと、映画もやるので是非見て下さい!めちゃ泣けます。あと、この話、とても感動しました! (2017年7月11日 18時) (レス) id: e8ad036fee (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - じゅりあさん» 2度目のコメントとお褒めの言葉をありがとうございます。長いようで短い間だったような気がします。何事も挑戦ですよ。じゅりあさんも頑張って下さい! (2017年3月20日 8時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
じゅりあ(プロフ) - ついに完結しましたね!本当にイイ物語でした!危機屋さんはすごいです!私もいつか小説書けたらなぁと思います! (2017年3月20日 7時) (レス) id: c09a3ec4e6 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - じゅりあさん» 初コメントありがとうございます。夢かと思ってしまいました。物語自体はもうすぐ終わりますが、逆に言えばまだもう少しあります。その間にもっと泣いていただけるよう頑張っていきたいです。本当にありがとうございます! (2017年3月14日 20時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:危機屋 | 作成日時:2017年3月3日 19時