【暗殺教室】願い事はただ一つだけ。【赤羽業】

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静かな部屋に、目覚ましの音が鳴り響く。


俺はその音を止めた後、時間を確認してもう一度布団に潜った。


後10秒あれば再び夢の国に行けるって時に、ドタバタと下の階から駆け上がってくる足音が聞こえた。


「カルマー!!!!いつまで寝てんのさ!!遅刻するっての!!」


勢いよく扉を開けて部屋に入ってくる君は(・・)、少し怒ったような声で俺をたたき起こす。


「……何言ってんの？……まだ６時半じゃ……。」

「は？７時半ですけど？」


そう言われて、もう一度時計を確認する。


そこには確かに７時半を指す時計の針があった。


「…………。」

「ボケっとしてないでさっさと準備してよ。」


この一言の後、家中に俺の叫び声が響き渡った。


「なんで起こしてくれなかったんだよ!!7時にはいつも来てるだろ!!!?」

「はあ!?何それ私のせい!?」


くだらない言い争いをしながら慌てて準備する俺。


と、部屋を出る君。


「それじゃ、おばさんいってきまーす!!」

「あ、いってらっしゃーい。」

「置いてく気かよ!?」


俺より少し早くに(俺の)家を出る君を追いかけて、同じように俺も家を出た。


「今日の授業なんだっけ？」

「ん？……体育と……英語と……あと総合とか？」


途中で買ったイチゴ煮オレを飲みながら答える。


君はマジか……。と呟いて、心底嫌そうな顔をした。


「あー……英語苦手なんだっけ？」

「英語苦手とかいう問題じゃない。」


他愛もないことをいいながら学校に行く俺達。


くだらないことをお互いに言い合って、二人そろって笑った。


「お、お腹痛い……フフ。」

「思い出すからやめ……ハハッ!!」


そして、二人してお腹を抱えながら、いつもより少し早足を意識して歩いた。


隣では、まだ君が思い出し笑いしていて、時々落ち着かせようと深呼吸していた。


いつの間にか、隣にあった視線も、今では少し下にある。


成長って早いな……とか、俺は1人で勝手に思ったりしていた……。

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