【呪術廻戦】最凶呪術師は最凶ルートを回避したい

5話 ページ7

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とまぁ、そんなこんなで私は懸命に努力を重ねたわけだよ。



その結果。


「御手洗Aを、九十九由基の名の元に特級術師に推薦する」




ちょっと、頑張りすぎたよね。
正直な話、1級くらいになって1年の夏油傑とか五条悟とかと合同任務にあたりたいなぁとか思ってたわけだけど、天与呪縛と引替えに与えられたのが"底なしの呪力"だったらしい私は、特級術師である九十九由基によって、あろうことか推薦を受けてしまったのだ。





「だぁぁあ！もうクソだ！クソ喰らえだ呪術界！！」

「2年に上がる前に特級とか、あんた化け物にも程があんでしょ」


呆れた顔でそう告げてくるのは、庵歌姫。
五条や夏油に散々舐められる先輩である。私の2個上の先輩ではあるが、「あんたみたいな化け物に先輩とか呼ばれたら気味が悪い」と言われて以来タメ口で話している。そんなんだから五条に舐められるんだぞ、と思ったけど、まださしす組は入学していないため黙っておく。



「てか、どうやってあの九十九先輩と交流持ったわけ？」

「オレンジジュース飲みながら歩いてたら躓いて九十九にぶっかけた」

「…天与呪縛背負ってるだけあるわね」



マジだよな。未だに信じらんねぇよ、たまたま高専に来てた九十九由基にオレンジジュースぶっかけるなんて誰が思うんだよ。
私の天与呪縛仕事しすぎでは？

幼い時から1級呪霊に追いかけられるわ、「2級が1体」と言われて行ってみたら「1級が3体」だったりする。等級間違い本当にやめろガチで死人出るから、と思いつつも、(ワンチャンこれ灰原の任務私に流れてくんじゃね？)と期待してるのも事実。
それなら天与呪縛も悪いもんじゃねぇじゃんとか思うだろ？


「本当に天与呪縛ゴミカスナメクジだから死んでくれ呪霊と一緒に消え失せろ」

「名家の長女とは思えない口の利き方なんだけど大丈夫？」


ゴミカス糞野郎だよ、天与呪縛。

いくら呪術廻戦の世界だろうと、私は前世の社畜生活から抜け出したことで精神的に満たされていたのだ。もうこんなしんどい思いしなくていい。呪術師になっても強ければ何とかなる。弱かったらすぐ死ねるしもうなんでもいい、と。
それがこの舐め腐った天与呪縛のせいで精神崩壊である。


「まぁ、あんたの苦労もあと少しかもね。もうすぐ"あの"呪術師が入学するんだから」



ニヤ、と口角を上げた歌姫に言いたい。
「お前、滅茶苦茶その呪術師に舐められるよ」と。

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