【鬼滅の刃】冨岡専用の隠ちゃん。【冨岡義勇】

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運命というのは本当に残酷なもので。





どうしてこのタイミングで義勇さんの任務の後処理なのか。





今回ばかりはお館様を恨んでしまいそう。





『はぁ〜、本当についてないなぁ………』





1人で怪我をした隊員をぐるぐる巻きにしていく。





いつもなら後藤先輩と一緒なのだが、今日は負傷者があまりにも多かったため別々になるしか無かった私は1人で探索中。





にしても。





ここの山、すごく空気が禍々しい。





これだけの怪我人が居るのだ、相当強い鬼がいたか数が多かったかの2択だろうな。





柱が行くほどの任務だし。





義勇さん、もう戻ったのかな。





怪我、してないかな。





手を動かしながらも考えるのは義勇さんのことばかり。





『他に誰か居ないかな…………？』





一通り終わって他に怪我人が居ないか探しに行く。





ガサガサッ





『あれ、誰か居ますか？もしかして怪我してたり______________』





本当に、運命って残酷だよね。





「ふへへへへ、やっと人間だぁ、柱も消えたしなぁ、やっと食い物にありつけるぜぇ…」





まさか、振り向いた先に鬼がいるだなんて。






『ひっ……！！やだ、鬼…！！誰かっ、誰か……！！』






私は久しぶりに鬼を目の当たりにして腰を抜かしてしまう。





駄目だ、この辺りには誰もいない。





誰にも声をかけずにこっちに来たからきっと誰も気付いてくれない。





やだ、まだ死にたくない。





こんな所で。





まだ、義勇さんに言えてないの。





自分の気持ちを伝えられてないの。





そんなことを思っても、鬼が私の気持ちを尊重してくれるわけがなくて。





ぐっ、とこちらに近づいてきた鬼の爪が、私の首を切り裂こうとした。





その時。





ふわり、と嗅ぎなれた匂いに包まれる。





私を庇うように立っていたのは、会いたくて会いたくて仕方なかった、あの人。





『ぎ、義勇さん………っ！！』

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