それはまだ、未定。 (ページ8)

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北斗くんと解散してから
ぐるぐるぐるぐる、頭から離れない。

毎日うるさいくらい笑って騒いで
悩みなんて無さそうなそぶりをしているのは
私に迷惑かけないようにとか思っての事なのかな？
なんて思うと、
次からどんな顔で会おうか、とか
どうやって支えれば、とか
余計な悩みが増えてくる。

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

夜は24時を回る頃。

怖、こんな夜中に誰…

ふとモニターに目を向けると

「…は？？？」

ﾌﾌｰﾝｯと、満面の笑みで映る彼の名は

ご存知

ﾋﾟｯ
「ジェシーくん？！
何やってんの？！」

今話題のジェシーくん。

✱✱✱

ジ『その、ロッカーに鍵忘れちゃったみたいで
家に入れなくて…だから…』

「つまり？」

ジ『あの…泊めてください！ﾅﾝﾃﾞﾓｼﾏｽｶﾗ!!』

バチンッと両手を合わせ

ﾁﾗｯとこちらを見る彼は
完全に捨てられた子犬の顔。

「はぁ…何やってんのよもう。
うち来客用の布団ないんだけど…」

ジ『大丈夫です！ソファーで寝ますから！』

「てか何で私の家知ってるの？！」

ジ『樹くんに聞きました！』

「…ハイ？」

ジ『樹くんが、女といるからAん家行けって教えてくれて…』

「一応樹くんに頼もうとしたのね」

ジ『当たり前です！
いきなり女の子の家行きませんよ！』

「もう分かったから。今日だけだからね。
お風呂案内するから来て」

ジ『あざます！！』

✱✱

ジ『ふぃ〜♪さっぱりさっぱり！
ソファ借りますね、電気消します。』

ﾋﾟｯと電気を消したものの、
小さい画面に照らされる彼の顔。

あの時の表情

あぁ、そうか。と
点と点が重なった。

「ねぇ…ジェシーくん、」

ジ『何ぃ〜？』

「こっち、来て」

ジ『へ？』

「話したい事…ていうか、
聞きたいことがあるの」

私の寝てるベッドに腰掛け

『なに？』

と、顔の横に手をつき
頭の上で両腕を固定される。

ん？？？

両腕を、固定？？？

「へっ？！」

ジ『Aちゃんさぁ…どういうつもり？
俺じゃなかったらこの後、』

「あの、えっと、」

やばい

力が強くて抵抗出来ない
どうしよ、

ジ『そういうの…俺だけにしときな。
なんて。Aha!』

突然腕を離し、おどけるジェシーくん。

「ふぇ、？」

ジ『俺眠いからまた今度でいい？お話』

「えっ、う、うん、」

ジ『あ、今日の事は2人の秘密ね
おやすみ、Aちゃん』

勘づかれた？

秘密を聞くはずが

もはや増やしてしまったみたい。