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68話 ページ30
力なく笑ったAの首元。この前見た痣よりもうんと濃くて、まるで人の指のような形をした痣に動揺が隠しきれなくて。
もしかしたら、あの日の夜のようなことがあったのかもしれない。
「A、首の痣。この前よりも濃くなってる。何があったの。」
「…………」
「…教えて。Aに何かあったって考えただけで息ができなくなる。」
「……私、至さんが、みんなが思っているより、普通の子じゃないんですよ。」
「…は?」
にこっとはにかんだAが、着ていた薄手のパーカーを脱いだ。中に着ているTシャツの袖口から伸びる腕にはいくつかの痣の跡。
どれも消えかけだけど、それはもう痛々しいものだった。
「…私が隠していたこと、これなんです。」
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作者名:さわだ | 作成日時:2019年5月20日 19時