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63話 ページ25
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日に日におかしくなっていくお母さんに、声をかけることもできなくて。
『あんたがお父さんに色目を使ったの?』
ある日、学校から帰ってきた私にお母さんはこう言った。私のせいでお父さんは出て行った。そう言って泣いて、叫んで、優しく撫でてくれた掌で、私の頰を叩いた。
痛かった、怖かった。涙が止まらなかった。たけど、抵抗なんてできなかった。
お前のせいだと泣きわめくお母さんを、受け入れることしかできなかった。
『…おか…さん、やめて……』
『……あんたさえいなければ、あの人はずっと一緒にいてくれたのに…!』
その日を境に、大好きだったお母さんは人が変わったように私に痛みを与え続けた。それが、私の体の痣の理由。誰にも相談できなかった。できるわけがなかった。
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作者名:さわだ | 作成日時:2019年5月20日 19時