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６１話 ページ23
「A、お祭り好きだったよね。一緒に行かない？きっと楽しいよ。」
「…あのね、今日は話があってきたの。お母さん。」
真澄くんにバレてしまった痣の理由。家に帰らなかった理由。あの夜、至さんと出会ったあの夜、家がないと言った理由。全部全部、私の母親、この人が元凶だった。
「話って何？改めて。」
「私、もうこの家には帰らないつもりだから。」
「……………」
「やっぱり、駄目だと思う。二人で暮らすのは。」
「どうして。」
「……私がいたら、お母さんは辛いでしょ？」
「どうして、そういうこと言うの？Aも、お母さんのことが嫌いなの？」
違うよ、そうじゃない。そう言いたかったのに、私が口を開く前に、母親の手が私の首に回った。
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作者名：さわだ | 作成日時：2019年5月20日 19時
