【A3!】ワケありJKと裏表サラリーマン【茅ヶ崎至】０２ (ページ20)

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５８話ページ20

「もうやだ…帰りたい。」

「まだ寮から出てないだろ。」

「…休みってなんで終わるの早いんですか？」

「知らん。早く朝飯食え。」

学生組よりも一足先に夏休みという名の連休が終わった。正確に言えば終わってしまった。海へ行ったり、花火をしたり、いかにも青春って感じの出来事がたくさんあった。長期休み明けの仕事って、今まで以上に行きたくなさすぎる。

「学生組なんてまだ寝てる奴らいるのになんで俺は起きてるんだろう。誰かに褒めてもらわなきゃ生きていけない。」

オタク特有の早口でそう言えば、隣にいた先輩の冷ややかな視線。確かに暑いけどその視線は今はいらないかな。そう思っていたら、談話室の扉が静かに開いた。

「あれ、A早いね。おはよ。」

「…おはようございます、至さん、千景さん。」

へらりと笑ったAの目の下には隈が。夜更かしでもしたのかと尋ねれば、誤魔化すようにそんな感じです、と笑った。