【HQ／男主】俺達の未来を誰よりも幸せに。２【白布 賢二郎】

episode１８ ページ25

俺は和真の背中に左腕を回し、右手を和真の後頭部に添えて優しく髪を撫でた。




『ふたりの人生を歩んでください、だって』


白布「周りの目なんて気にしなくていい。俺たちは、俺たちなりの人生を歩んでいこう』


『絶対幸せになれるよな？』


白布「もう幸せだよ」


『俺も幸せ』


白布「和真の恋人になれて、世界で一番幸せだと思ってる」


『あーれ？あれれ？』




和真は俺から体を離すと、真正面から俺を見つめ、ニヤリと口端を持ち上げながら言う。




『賢二郎、デレてる』


白布「…っ、べ、別にデレてなんか！」


『賢二郎、俺と付き合い始めてから俺にデレデレだよな』


白布「うるせ」


『俺にデレデレな賢二郎、可愛いよ』


白布「こっち見んな」




自分でも分かってる。




改めて和真の恋人になった俺は、付き合う前よりも和真に甘くなった。




和真のことが愛おしくて、好きすぎて、和真とふたりでいるとどろっどろに甘やかしてしまうようになった。




恥ずかしくてふいと和真から顔を逸らせば、そんな俺を見た和真はクスっと笑う。




俺の首から右腕を離した和真は、人差し指でつんつんと俺の頬を軽くつついた。




『けーんじろ』


白布「……なんだよ」


『いきなり電話したのに、電話に出てくれてありがと』


白布「もう二度と、和真の電話に気付かなかった、なんてことしたくない」


『それに自主練があったのに、自主練しないで俺のためにここに来てくれてありがと』


白布「和真が俺を呼んだらどこにでもいく。呼ばれなくてもいく」


『うれし』


白布「もう泣かせない」


『泣かないよ、大丈夫』


白布「でも、泣きたい時は俺の前で泣いて。俺も一緒に泣く」


『賢二郎の泣き顔見るの好きだよ』


白布「変態」




俺は逸らしていた顔を和真に向けると、和真は俺の額にコツンと額をくっつけた。




『……賢二郎』


白布「ん？」


『ずっと一緒にいてくれる？』


白布「当たり前」


『ずっとそばにいてくれる？』


白布「ああ」


『離れんなよ』


白布「それはこっちの台詞。お前こそ離れんなよ」


『俺が離れると思う？』


白布「思わない」




二人同時にクスっと小さく笑えば、どちらからともなく瞼を閉じ、顔を寄せ合い唇を重ね合わせた。



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