episode1 ページ3
白布「私服姿だとだいぶ印象変わるよな、和真」
『えー?かっこいいって?やーん、照れるぅ』
白布「かっこいいとは言ってねぇ」
少し褒めただけでさっきのムンクの叫びのような表情から、花が咲いたように満面な笑みに変わる和真の表情。
こいつの表情はころころと変わって面白い。
『てか二人きりのデートじゃねぇのかよ、賢二郎』
白布「二人だよ」
『なんかおじゃま虫がいますけど!おじゃま虫が!』
そう叫び、まるで猫が威嚇をするかのように和真は太一を睨み付ける。
太一は特に気にもせず「よ」とだけ言いながら右手を軽く上げた。
川西「賢二郎を見送るのが俺の役目なんでね」
『ンだそれ!俺の賢二郎だぞ!恋人面してんじゃねぇ!』
川西「賢二郎、帰るときまた連絡して」
『聞いてんのかコラ!おいコラ!耳引っ張るぞゴルァァァァ!』
白布「和真、自転車揺らすな」
太一が和真をからかうのはいつものこと。
そして、和真が太一にムキになるのもいつものこと。
俺は特に気にもせず和真の自転車の荷台に跨った。
川西「駅前にでも行くの?」
『そ。プリクラ撮りに行く』
川西「JKかよ」
『んでー、マ/ッ/ク食べてぇー、ゲーセン行ってー、カラオケ行ってー』
川西「俺らと遊ぶときと変わんねぇじゃん」
『変わるわ!デートだっつってんだろ!なあ、賢二郎!』
白布「さっさと行こうぜ、日が暮れる」
とん、と和真の背中を片手で押せば、和真はペダルにきちんと足を乗せた。
『んじゃな、太一。しっかり勉強しとけ』
川西「ムカつくほど羨ましいなお前ら」
白布「行ってき」
にしし、と真っ白な歯を出して無邪気に笑う和真。
俺は右手を軽く上げ、ひらりと宙を泳がせた。
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連斗 - 磯野さん!退院おめでとうございます!この作品の投稿!ずっと待ってました!これからも応援させていただきます!無理なく頑張ってください! (2022年10月22日 21時) (レス) id: c0be3ab978 (このIDを非表示/違反報告)
バナナくん(プロフ) - 磯野さんだ〜!!まず退院おめでとうございます!久しぶりに占ツク開いてみたら通知欄に磯野さんの名前があってめっっっっちゃ嬉しかったです!今後も自分のペースで頑張ってください! (2022年9月2日 1時) (レス) @page48 id: 5cd13d94ad (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - 彩都さん» 彩都様、ご無沙汰しています!いつもいつも私の作品に目を通して下さりましてありがとうございます!今回はこの時間帯に更新します、とご報告出来ませんがなるだけ毎日更新致しますね。よろしくお願い致します! (2022年8月20日 0時) (レス) id: 017e5977a2 (このIDを非表示/違反報告)
彩都(プロフ) - おかえりなさい!退院?おめでとうございます!待ってました!磯野様のペースで更新してください!楽しみにしています! (2022年8月20日 0時) (レス) @page10 id: 11dbb3cd4a (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ゆぅさん» ゆぅ様、大変長らくお待たせ致しました。随時更新していきますので、よろしくお願い致します! (2022年8月19日 23時) (レス) id: 017e5977a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:磯野 | 作成日時:2022年8月19日 21時