episode 18ー2 ページ39
(白布 side)
『飽きたな』
白布「重い」
『なあなあ、どっか遊びに行ねえ？』
白布「俺の前髪だぞ、それ」
『あ。俺ん家に縄跳びあるけど、久しぶりに大縄しねぇ？』
白布「シカトすんな」
『ひぎッ！！』
────夕方16時過ぎ。
俺の予想は見事的中し、和真は勉強に飽きてきたようだ。
俺の肩に顎を置き、定規で俺の前髪をふさふさと撫でて遊んでいる。
痺れを切らした俺は和真の脇腹にチョップをすると、和真は「ひぎっ！」と呻き声を上げて脇腹を押さえながらその場に蹲った。
川西「出たよ。飽き性」
『飽き性な俺でも3時間は踏ん張ったぞ…』
川西「せめてあと2時間は頑張ろうぜ」
『っかぁーーー！！真面目チャンは言うこと違うねぇーー！見ろよ、工を！白目むいてんぞ！』
五色は勉強のしすぎで頭がパンクしたのか、ノートの上に顔を乗せて白目を向いていた。
その白目を向いた顔がおもしろくて、俺は思わず鼻を鳴らして笑ってしまう。
川西「なあ、美濃。さっきから気になってたんだけどさ、これってまさか…ベイビー美濃？」
『ん？』
太一はタンスの上に飾ってある一枚の写真を指さしながら言う。
そこには古びた写真立てが置いてあり、帽子を深く被りこちらを睨み付けている小さな男の子が写っていた。
『おいー、見るなよー』
川西「お！やっぱ美濃なんだ。なんでこんなに睨んでんの？」
『幼稚園に行くのが嫌だったの』
五色「いつも俺に泣きついてて、俺が和真を引きずりながら幼稚園に行ってたんですよ」
『なんだよお前。口挟んでくんな』
五色「しかも和真は大の先生嫌いで、先生の言うことは全く聞かない、お母さんと一緒じゃなきゃヤダー！っていつも床に転がって手足をバタバタと…」
『いーいーかーら。だーまーっとけー』
五色「いーへへへへへ！いはいっ！」
ペラペラと喋る五色の頬を指でつねる和真。
五色は眉間にしわを寄せながら頬をつねる和真の手をぱしぱしと叩いた。
川西「なあ、他に写真ねーの？」
『ばあちゃんの部屋にあると思うけど』
川西「見たい」
『見せない』
川西「お願い！一生の！」
『ここで一生の願い使うのかよ。もっと肝心なところで使えって』
幼い頃の写真を見せるのが嫌なのか、和真は断固として写真を取りに行こうとしない。
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かかお(プロフ) - 磯野さん» はい！楽しみにしております！！ (2020年9月26日 8時) (
レス) id: 6179b1348a (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - かかおさん» かかお様、おはようございます。コメントありがとうございます。今、泣きそうになりながらかかお様のコメントを5回くらい読みました。嬉しいです！本日もいつもの時間帯に更新致しますので、よろしくお願い致します！ (2020年9月26日 8時) (レス) id: 017e5977a2 (このIDを非表示/違反報告)
かかお(プロフ) - ここまで読んでいておもしろいと感じた作品は初めてです！本当にキュンキュンします！更新頑張ってください！ (2020年9月26日 8時) (レス) id: 6179b1348a (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - らんさん» らん様！この度もコメントありがとうございます！いつもいつもコメントして頂きましてとても嬉しいです！ひとつひとつが長いのでもう第３章ななってしまいました(´；ω；`)5章までいきそうですが、末永くよろしくお願い致します(´；ω；`) (2020年9月24日 23時) (レス) id: 017e5977a2 (このIDを非表示/違反報告)
らん - コメント失礼します。続編おめでとうございます。お話を読んでいるこちら側がドキドキします(笑)主人公が幸せになることを願っています！作者様のご無理のない程度で頑張ってください！ (2020年9月24日 22時) (レス) id: 4c594377a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：磯野
| 作成日時：2020年9月23日 22時
