【ヒロアカ／合作作品】想われ振られ。２【男主】【轟：爆豪】 (ページ14)

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「でも、……僕は勝己みたいに運動神経が良いわけじゃないから……すぐに強くなれるか分からないけど」

「弱虫で甘えたなガキだもんな」

「そ、そんな事言わないでよ。これからもっと強くなる、……ように頑張るし」

「本当に頑張れるんだろうな？」

ゴチン、と僕の額に勝己の額が重なる。

ドキドキと心臓を高鳴らせながら、すぐ目の前にある勝己の瞳を見つめて言った。

「頑張るよ。だから側で、見てて」

「弱音吐いたら、ケツ蹴り上げっからな」

「ひどい…、そこは遊園地に連れてって慰めて欲しいな」

「絶対ぇヤダ」

べ、と赤い舌を出す勝己を見ては、僕はぷくうっと頬を膨らませて拗ねてみた。

なんだか、幸せ。

勝己は一言たりとも優しい言葉なんて言っていないのに、どうしてか分からないけど、幸せ。

胸が、ドキドキする。

嬉しくて、幸せで、頬が熱くなる。

甘えたな事を言うと勝己は怒る、って分かっているのに、今は甘えたくて仕方ない。

「勝己」

少し意識をして、甘えたな声を出してみた。

「なに」

少し優しい、勝己の声が返ってきた。

「お願いがある」

勝己の頬を包む両手を、ゆっくりと勝己の首の後ろへと滑らせる。

鼻先同士が触れ合った瞬間、首の後ろに回した手で、しっかりとしがみつきながら、言った。

「ちゅってして、勝己」

頬を赤らめながらそう駄々をこねれば、勝己は口角を上げ、目を細めながら答えた。

「甘えんな」

ぐい、と腰を引き寄せられては、必然的に重なり合う僕の唇と、勝己の唇。

勝己の唇の熱が、僕の唇から全身に広がっていく。

「ん…っ、」

轟君の時にした優しいキスとは違い、噛み付くような激しい勝己のキス。

このまま食べられてしまいそうな強引な口付けに、僕の体は徐々に力を失っていく。

そんな僕の体を、勝己の両腕がしっかりと支えてくれた。

僕を離さないように、僕を逃がさないようにと、その男らしい腕で抱き締め、何度も、何度も愛を注ぎ込むように唇を重ね続けてくれた。

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