STORY 3-2 ページ20
「ガッハッハ！」とふんぞり返って笑う俺と上鳴。
────ここまでは、良かった。
誰も予想していなかった事が、起こってしまった。
切島に差をつけられて、焦っている爆豪がいた。
爆豪の頭の中にある辞書には『負け』の二文字は無い。
それなのに、敵対心を抱いている轟や緑谷ではなく、切島に差をつけられてしまった。
爆豪の脳内に「もしかしたら、負ける」と、言葉が過ぎる。
すると、爆豪は無茶をするように両腕両足を加速させた。
もう、ほとんど息はしていない。
彼は息継ぎをする事を、すっかり忘れていた。
酸素があまり回らない頭で必死になって水をかいていれば、彼の右足がピクンと痙攣したように動く。
爆豪「ンぐ…っ、」
それと同時に右足に鋭い痛みが走り、爆豪は泳ぐ事が出来ずに右足を押さえたたまま、水中に沈んでいった────。
────そんな、苦痛にもがいている爆豪とは知らず、俺達は呑気に爆豪の阿波踊り姿を想像して笑っていた。
ふと、爆豪のレーンを見ると、やけに静かであるように感じる。
他のレーンは激しく水しぶきが飛んでいるのに、爆豪のレーンだけ穏やかに波が動いている。
『あれ…？』
どうした、爆豪。
もしかして、諦めちゃったのかな。
切島には勝てない、と思ってやめちゃったのかな。
途中でやめるだなんてダサいなあ、爆豪。
「ぷっ」と吹き出して笑った瞬間、水面から一瞬だけ掌が見えた。
俺はその掌を見逃さなかった。
『ばくご…』
もしかして、アイツ。
溺れているんじゃ…？
目を細めて爆豪のレーンを睨み付ければ、もう一度、ほんの少しだけ、爆豪の指先が水面から見えた。
上鳴「あり？なんか爆豪、静かじゃね？」
『上鳴！相澤を呼べ！！』
上鳴「え！お、おい！！」
俺は掌からマグマを噴出させれば、その出力を活かして勢い良くプールの中へ飛び込んだ。
俺の個性は、「マグマ」。
掌から最高で2000℃のマグマを噴出する事が出来る。
また、こうして噴出する出力を活用すれば、ジャンプ力にも繋げる事が出来る。
俺は水しぶきを上げながらプールの中に飛び込むと、大きく両腕を動かして水をかいた。
上鳴「棗！！」
水中でも聞こえる、俺を呼ぶ上鳴の声。
それでも俺は、無我夢中で水中を泳いだ。
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磯野(プロフ) - Karasuさん» こんにちは。コメントありがとうございます！今夜も更新致しますので、お待たせしてしまいますが見て頂けましたら嬉しいです。よろしくお願い致します！ (2018年11月15日 12時) (
レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
Karasu - 毎回良いとこで終わる！！(泣)(早くみたいので)更新頑張ってください！！ (2018年11月15日 11時) (レス) id: ce467b078d (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - 磯野さん» 死柄木めっちゃ好きですww はい！楽しみにしてます！！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - らる@盃さん» こんばんは！コメントありがとうございます。らる様は死柄木がお好きなんですね？磯野は上鳴君をこよなく愛しております笑笑らる様の好みのオチにはならないと思いますが.....楽しみにして頂けたら光栄です。よろしくお願い致します！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - 続きがすごく楽しみです！更新頑張ってください！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：磯野
| 作成日時：2018年11月4日 21時
