STORY 2-2 ページ14
今日も一日、終わった。
今日も無事に、何事も無く終わった。
今日もみんなにバレずに、一日を過ごす事が出来た。
小さくなる上鳴の背中が見えなくなった事を確認すれば、俺は来た道を戻るように足早に歩く。
すれ違う人達からなるだけ顔を見られないように、背中を丸め、ズボンのポケットに両手を入れ、顔を伏せながら歩く。
暗く、じめじめとした薄気味悪い路地裏に差し掛かれば、周囲に人がいるかどうかを確認するように辺りを見回す。
誰もいない事を確認すれば、あるひとつの建物の中に身を潜めるように入り込んだ。
しん、と静まり返っている建物内。
賑やかな雰囲気は一切無い。
肩にかけた鞄の紐をギュッと握り締め、建物内の一角にある部屋へと急いでいれば、背後から薄気味悪い声が耳に届いた。
「随分と遅いな」
その声に瞬時に反応するように、勢い良く振り返る。
そこにいたのは、手首から切れた手で顔面を覆い、決して綺麗とは言えないような服装と、俺によく似た縮れ髪の男が立っている。
男が顔面を覆っている手の指の間からギョロリと俺を睨み付ければ、俺は全身をぶるるっと震わせた。
『……！！ご、ごめん……みんなと話してて』
「もしかして、そっちの生活を楽しんでたりしてないよな」
『す、するわけないよ…』
否定をしながら目を逸らす俺を見た男は、俺に背中を向け、別の部屋へ歩きながら静かに言った。
「あっちの部屋で今日の出来事を全て聞かせろ。特に、オールマイトと緑谷出久の話を」
『……はい』
男の言葉に従う事しか出来ない俺は、肩にかけている鞄の紐を握り直すと、小さな声で返事をしながら男の背中を追った。
俺はこの男に、逆らう事が出来ない。
この男に、従わなければならない。
なぜなら、俺は──────。
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磯野(プロフ) - Karasuさん» こんにちは。コメントありがとうございます！今夜も更新致しますので、お待たせしてしまいますが見て頂けましたら嬉しいです。よろしくお願い致します！ (2018年11月15日 12時) (
レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
Karasu - 毎回良いとこで終わる！！(泣)(早くみたいので)更新頑張ってください！！ (2018年11月15日 11時) (レス) id: ce467b078d (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - 磯野さん» 死柄木めっちゃ好きですww はい！楽しみにしてます！！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - らる@盃さん» こんばんは！コメントありがとうございます。らる様は死柄木がお好きなんですね？磯野は上鳴君をこよなく愛しております笑笑らる様の好みのオチにはならないと思いますが.....楽しみにして頂けたら光栄です。よろしくお願い致します！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
らる@盃(プロフ) - 続きがすごく楽しみです！更新頑張ってください！ (2018年11月7日 21時) (レス) id: 0f8ed7e297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：磯野
| 作成日時：2018年11月4日 21時
