STORY 15 ページ9
だって、普通にムカつくじゃん。
俺のこと、一度も優しい人だなんて言ったことがないくせに。
なんで俺に、「五十嵐さんなかなか優しい人だね」なんて言うわけ？
意味分かんない。
その五十嵐という男よりも、俺の方が絶対優しいし、俺の方がなっちゃんを愛してるのに。
せっかくお母ちゃんが作ってくれた美味しい野菜炒めを食べているのに、なんだか腹が立ちすぎて喉を通らない。
頭の中には、昼休みに、なっちゃんと五十嵐が楽しそうに笑う映像が浮かび上がる。
途端に苦しくなり、悲しくなり、なっちゃんが五十嵐に取られてしまったかのようにさえ思ってしまう。
及川「…バカじゃないの」
今のは、なっちゃんに向けての言葉。
五十嵐という男のことを「優しい」だなんて言うなっちゃんは、バカだ。
とんだ、大バカ野郎だ。
《いみわかんない》
漢字に変換する気も失せて、なっちゃんに八つ当たりをするように冷たいメッセージを送ってしまった。
その後、俺のスマホになっちゃんから、ピロピロ、と返信が一通届いたけれど、俺は敢えて見なかった。
どうせ、《は？》とか《あっそ》とか、素っ気ない返信でしょ？
知ってるから。
及川「ごちそうさま。寝るね」
お母ちゃんには申し訳ないけれど、喉に通らなくなった野菜炒めを残して、俺は自分の部屋に戻った。
────好きな人が、自分の知らない人と楽しそうに話していると不安だよね。
────その楽しそうに話している人について自分に聞かれると、腹が立つよね。
────想像したくないのに、忘れたいのに、好きな人と他の人が楽しそうに笑っている姿を見てしまうと、無意識のうちに頭にその映像が浮かぶよね。
恋、って難しいね。
ーーーーー
to be continue…
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磯野(プロフ) - ナナさん» おはようございます。コメントありがとうございます。私も浪川さんの声はイケボだと思います！書いてて自ツッコミしてました(笑)読んで頂けまして嬉しいです！今後ともよろしくお願い致します。 (2018年6月24日 8時) (
レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 磯野さんのお話をひたすら、ニヤニヤしたり、笑っ たり恋ってこんな感じなんだなあと思ったりと楽しく見ています！思わず、浪川さんあんたもイケボだよなど叫びながら見ています！これからも頑張ってください！ (2018年6月24日 7時) (レス) id: c46c927188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：磯野
| 作成日時：2018年6月10日 21時
