STORY 13 ページ48
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今日一緒に帰らない?…こ、これだッ!!
及川「なっちゃ…」
彼を呼ぼうと口を開いた瞬間、「ねえ」となっちゃんの声が俺の言葉を遮った。
『さっき、なんでじめじめしてたの?』
及川「…え、」
『俺が部室に入ったとき、すげえじめじめしてたじゃん。頭にキノコ生えてそうだったけど』
咄嗟に時分の頭に両手を置いて確認してみると、俺のその行動になっちゃんは、ふは、と柔らかく笑った。
『マジで生えてるわけないじゃん、バァカ』
及川「先輩に向かってバカってなんなの!?」
『俺、及川さんのことは先輩だと思ってないから』
むむ、と唇を結んで不満気な表情を作る俺に、なっちゃんは眉を八の字に垂らした。
『俺、いつもの及川さんがいい』
及川「…ん?」
『じめじめしてキノコ生えてそうな及川さんより、普段のバカな及川さんの方が、好きだよ』
なっちゃんのその言葉に、俺は徐々に瞳を大きく見開いていく。
「ばいばい」と俺にスマホを持った手を振りながら言うなっちゃんは、再びスマホを弄りながら去ってしまった。
腰が抜けたようにへなへなとその場にしゃがみ込み、頭を両手で抱える。
今、なっちゃんは俺に言ったよね。
「好きだよ」って言ったよね。
やばい、これって…
及川「もしかして告白された!?」
岩泉「違ぇだろバカ」
いつの間にか俺の背後に立っていた岩ちゃんが、俺の後頭部をぺしーん!と叩く。
叩かれた後頭部を両手で押さえながら振り返ると、岩ちゃんは顎をクイと動かして部室を示した。
岩泉「早く着替えて部活すっぞ」
及川「ねえ今俺、告白されたよね!」
岩泉「だーかーら、違ぇって言ってんだろ。あれは告白に入んねえだろ」
及川「いやいや絶対告白だって!どうしよ!付き合わなきゃ!」
岩泉「はあ!?」
なっちゃん、俺のことが大好きななっちゃん。
なっちゃんの気持ちはよく分かったよ。
なっちゃんは俺のことが好きなんだね。
大好きなんだね!
なら俺はもう、じめじめしたりしないよ。
頭の上からもキノコ生やしたりしないよ。
だから安心して俺を好きでいて!
俺もなっちゃんのこと好きだから!
────好きな人が異性の子とくっついてると、やっぱり辛くて苦しいよね。
────好きな人が突然「好きだよ」って言ってきたら、それが恋愛の意味じゃなくても誤解しちゃうよね。
恋、って楽しいね。
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to be continue…
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磯野(プロフ) - 雷雅さん» 雷雅也様、おはようございます!コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていきますので、磯野の駄作品をこれからもよろしくお願いします! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年6月3日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ハリヤヤマさん» おはようございます!以前はコメントありがとうございました!また毎晩のように更新通知を鳴らしてしまいますが、この先もどうぞよろしくお願い致します(;;) (2018年5月30日 8時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤヤマ - うわー新作だー!とっても面白そうです。かげながら応援するています。これからも沢山の小説期待しています!! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 3d7326d260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:磯野 | 作成日時:2018年5月29日 19時