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STORY 2 ページ5

しかし、それよりも俺は驚いたことがあり、今、俺は目の前の男子生徒から目を離すことができない。


目の前に立つ男は、今までに見たことがない程に美しく、美少年と表現した方が分かりやすいだろう。


無造作に毛先を遊ばせてふんわり感を出している髪の毛に、切れ長で少し冷たい瞳をしているけれど、それがまた彼を美しく魅せている。


鼻は小さくて、唇はほんのりと桃色に…いや、ここは桜の花びらのように桃色だと表現した方が分かりやすい。


スラッとした細身の体型で、身長は国見ちゃんとそれほど変わらないくらいの高身長。


風が吹くたびに彼から漂ってくる爽やかな香りは、きっと彼の愛用している香水だろうか。


俺を見つめている彼の切れ長の瞳、そして桜の花びらのような桃色の唇を見つめていると、ついつい引き寄せられて、キスをしてしまいたくなる衝動が。


ゴクリ、と唾を飲み込み、その名も知らない話したこともない彼を見つめていると、彼は「ん」と言いながら俺にある物を突き出した。



『定期入れ、落としましたよ。及川 徹さん、ですよね?』

及川「ああ、うん、ありがとう。あれ?なんで名前知って…」

『………定期券に書いてありました』



親切に彼は、俺がいつの間にか落としたであろう定期入れを、わざわざ届けてくれたようだ。


なんだか彼と俺は運命の赤い糸で結ばれているような気がして、胸がざわざわと落ち着かない。


これはもしや、少女漫画でいう、落し物を拾って恋をする、というやつなのでは。


だとしたら、彼は俺に今恋をして、俺も彼に恋をした、ということか。


この胸のざわざわは、俺が17年間体験したことのない胸騒ぎで、次第にドッドッドッと速く動き始める。


ああダメだ、これは恋だ。


そう直感的に感じると、俺は「フフーン」と鼻を鳴らしながら前髪をかき上げ、彼に向けて指の先を向けた。



及川「定期入れを届けてくれたお礼に、この俺がお前の名前を聞いてあげてもいいけど?」

『ああ、聞かなくて良いです』

及川「はい!?」



どこか冷たい表情を崩さずに、俺の提案を拒否する彼の言葉に、思わず声が裏返ってしまった。



『あとこれ、すげえ失礼』



彼に向ける指の先をべしっと叩かれ、「あ痛ッ!」と声を出しながら、その指を引っ込めて肩を縮こませる。


さっきよりも彼の瞳が鋭くなっていき、なんだか睨まれているようで怖い。


.

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磯野(プロフ) - 雷雅さん» 雷雅也様、おはようございます!コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていきますので、磯野の駄作品をこれからもよろしくお願いします! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年6月3日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ハリヤヤマさん» おはようございます!以前はコメントありがとうございました!また毎晩のように更新通知を鳴らしてしまいますが、この先もどうぞよろしくお願い致します(;;) (2018年5月30日 8時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤヤマ - うわー新作だー!とっても面白そうです。かげながら応援するています。これからも沢山の小説期待しています!! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 3d7326d260 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:磯野 | 作成日時:2018年5月29日 19時

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