STORY 4 ページ12
せっかくの懐かしい再会なんだから、もっとたくさん昔のことについて話したかった。
もっと再会を喜んでくれると思ったのに。
ぶすぅ、と唇を尖らせていれば、「あ」と口を開いたなっちゃんが振り返る。
そして、俺を見上げてなっちゃんは言った。
『母さんが、高校で及川くんを見つけたら家に連れて来なさい、って。久しぶりにご飯でもどう?って言ってた、…ました』
及川「なっちゃんのお母ちゃん、俺が青葉城西だってこと知ってたの?」
『及川さん、バレー強いんじゃねえの?テレビで母さんが見たって言ってたけど』
及川「あ、なるほど…」
夏の大会になると、俺はよくテレビ記者さんからインタビューを受けることがあった。
多分、そのインタビューをテレビで見て、なっちゃんのお母ちゃんは俺が青葉城西であることを知ったのだろう。
なっちゃんにも、なっちゃんのお母ちゃんにも俺の存在を覚えてもらえていて、とても嬉しい。
無意識のうちに口元が緩んでしまう。
『んじゃ、またの機会に』
及川「お、お土産持っていく!」
咄嗟に「お土産」なんて言ってしまったけれど、同じ地区に住んでいるのに、何を持っていけば良いのだろう。
牛タンでも持っていけば良いだろうか。
小さくなるなっちゃんの背中を見つめながら、フッフッフッ、と怪しげな笑みを浮かべた。
岩泉「何笑ってんだ、お前」
及川「今のってさ、親に挨拶してください、ってことだよね?」
岩泉「あ?」
及川「まだお付き合い始めてないのに、さっそくご両親にご挨拶なんて早いよなっちゃん〜!」
岩泉「お前、何言ってんだ…」
赤くなる顔を両手で隠し、頭を振る俺。
いいよ、なっちゃん。
ご両親に挨拶してあげる。
「なっちゃんの彼氏です!」って言ってあげる。
いや、「なっちゃんのおおじさまです!」の方がいいかな?おもしろいね。
大丈夫だよ、なっちゃん。
そんなに焦らなくても、俺はもうなっちゃんの王子様になるって、決めてるからね。
幼稚園の頃から決めてるからね。
いつでもご両親に挨拶しに行く準備は出来てるよ。
及川「牛タンを買いに行こう」
岩泉「奢ってくれるのか?サンキュー」
すっげえ高い牛タン、お土産に持って行くからね!
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to be continue…
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磯野(プロフ) - 雷雅さん» 雷雅也様、おはようございます!コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていきますので、磯野の駄作品をこれからもよろしくお願いします! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年6月3日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ハリヤヤマさん» おはようございます!以前はコメントありがとうございました!また毎晩のように更新通知を鳴らしてしまいますが、この先もどうぞよろしくお願い致します(;;) (2018年5月30日 8時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤヤマ - うわー新作だー!とっても面白そうです。かげながら応援するています。これからも沢山の小説期待しています!! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 3d7326d260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:磯野 | 作成日時:2018年5月29日 19時