STORY 1 ページ2
(及川side)
みんなは、小さい頃「将来なりたい夢」はあった?
俺は小さな頃の記憶なんて、高校3年生になった今はあまり覚えていないけれど、確か一般的だったと思う。
高校3年生になる前の春休み、俺はお母ちゃんから一冊の古いノートを受け取った。
ノートと言っても、それは可愛らしくデコレーションされていて、表紙には「おはな組 おいかわ とおる」と書かれている。
及川「これ、俺の幼稚園のときの?」
そうお母ちゃんに聞くと、お母ちゃんは「懐かしいわよね」と言いながら微笑む。
その可愛らしくデコレーションされたノートを捲ると、そこには幼稚園の年長組のときの俺が好きだった食べ物、好きな色、好きなおうた、などが書かれてあった。
大きな字で、堂々と書かれてある俺の字に、なんだか笑ってしまう。
ふと、「将来の夢」の欄に、書かれている俺の文字を見た。
及川「……なっちゃん?」
そこに書かれていたのは、《なっちゃんのおおじさま。》とカラフルな字で書かれていた。
おうじさま、なのに、おおじさま、と間違えて書いている部分よりも、《なっちゃん》とは誰だろうと不思議に思った。
及川「お母ちゃん」
「ん?」
及川「なっちゃん、って覚えてる?」
「なっちゃん?」
窓際に置いてあるサボテンに、霧吹きで水をかけていたお母ちゃんが、俺の隣に腰を下ろして座った。
俺の膝の上に乗せているノートを覗き込むお母ちゃんは、「ああ〜」と声を漏らした。
「夏坂くん、ね」
及川「夏坂くん?」
「徹、覚えてないの?あの大人しい子よ」
及川「大人しい子…」
全然、記憶に残っていない。
幼稚園のとき、「夏坂」という大人しい男の子と俺は、どうやら仲が良かったようだ。
頭の上に疑問符を浮かべ、首を傾げる俺を見たお母ちゃんは、パタパタとリビングから出て行く。
そして、二階から重そうなアルバムを持ってきたお母ちゃんは、再び俺の隣に腰を下ろした。
「夏坂くんよ」
及川「これが、夏坂くん?」
アルバムを何ページか捲ったところに、俺と小さな男の子がピースをして写っている写真があった。
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磯野(プロフ) - 雷雅さん» 雷雅也様、おはようございます!コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていきますので、磯野の駄作品をこれからもよろしくお願いします! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年6月3日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ハリヤヤマさん» おはようございます!以前はコメントありがとうございました!また毎晩のように更新通知を鳴らしてしまいますが、この先もどうぞよろしくお願い致します(;;) (2018年5月30日 8時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤヤマ - うわー新作だー!とっても面白そうです。かげながら応援するています。これからも沢山の小説期待しています!! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 3d7326d260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:磯野 | 作成日時:2018年5月29日 19時