ありがとう３*倉持side* ページ50
御「なんだよ倉持、気持ちわりーな」
倉「いや！わりぃ！ちょっと面白くてよ」
御「なにが？」
首を傾げる御幸に、俺は顔を上げて御幸を見上げた。
倉「御幸」
御「おう」
倉「俺、小豆が好きだ」
その言葉を聞いた御幸は、前々から分かっていたかのように表情ひとつ変えず俺を見つめる。
倉「お前が小豆のこと好きなのは知ってる。けど、俺も好きだ、小豆のことが好きだ」
御「俺の方が小豆のこと好きだよ」
倉「いーや！俺だね！」
御「いやいや、俺の方だって」
まるで小学生が大切なオモチャを取り合うように言い合う俺たち。
倉「わりぃけど、小豆はお前に譲らない」
御「それはこっちのセリフ」
倉「絶対譲らねぇから。負けねぇよ？」
御「ハッハッハ、のぞむところ」
俺が口角を上げると、御幸も同じように口角を上げた。
すると後方にいた小豆とノリが俺たちに気付いたのか、大声を上げて俺たちに手を振る。
川「おーい！御幸！倉持！今から練習場行くけどお前らも来なよ！」
御「あれ？ノリ、と、小豆じゃん」
倉「おう！もち行く！」
俺が小豆とノリの方へ駆け寄ると御幸も後を追うように小走りでついてきた。
そして、四人で練習場へと向かった。
……御幸を好きになって、一年と少しが経過した。
今までありがとう、御幸。
御幸を好きになって、良かったって心から言える。
今も御幸のことは好きだけど、
きっとこれは恋愛感情じゃない。
仲間として、友として、相棒として、
きっと俺は御幸が好きなんだと思う。
これからはひとつ関係が増え、恋のライバルとしてよろしくな。
でも俺は負けない。
小豆は絶対、譲らない。
小豆は絶対、渡さない。
御幸に対する想いに終止符を打ち、小豆に対する想いに素直になることに決めた瞬間だった。
ーーーーーーー
to be continue…
50ページに突破致しました！
ここまで読んで下さりまして、ありがとうございます。
続きは続編として、新しく【今までもこれからも大嫌い！２】を立てますので、そちらもコメントorお気に入り登録して頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
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作者名：磯野
| 作成日時：2017年9月5日 23時
