拾玖 ページ20
蕨姫花魁を探しに出た
勿論隊服の姿で
見つけた
私のほうには気づいていない様子だった
ならこのまま不意打ちが出来るな
そう思い気配を殺し近づいた
師範は恐らく奥様方を探しに行かれている
ならその間鬼は引き受けよう
そう思い蕨姫花魁に
いや上弦の鬼に
『こんばんわ 今日は少し月がきれいですね
そして今晩の月が
貴女にとって最後になりますね』
そう述べたらそれと同時に
鬼が本来の姿を現した
「やはりあんたは鬼狩りだったんだね
あんた一人ではないよね誰が他に居るの?
1人は変な頭の奴でしょ?
柱…柱は来ているの?
ねぇどうなのよ?」
他にか…
『3人居た
今何人かは知らない
まぁ変わらず3人なきがするけど
柱か…
柱なら来ている
これで充分?』
そう述べて静かに
日輪刀を柄からゆっくりと抜いた
瞳に刻まれた数は
陸
陸か…確かあの時のは参だったよな
まぁ順に倒していったらいっか
まずは目の前の奴を確実に
ここから始めていこう
フーーーーーー
今まで以上に呼吸に気を付けながら
貴方を殺すために
間合いを詰めて
技を放った
ーー氷の呼吸 壱の型 氷柱突き
目にも止まらぬスピードで突き出した日輪刀
鬼のほうには見えなかったのか分からないが
鬱陶しく動く
帯を
斬り落とした
だが
今まで退治した鬼とは
比べ物にならないほどの
回復スピード
目の前の状況に
胸が躍ってしまう自分がいる
初めて直面する
圧倒的力の差
これなら本気で暴れても
良い気がした
そして日輪刀をしまい
両手には
特性のクナイを手にしていた
刀よりずっと握っていたから
こちらのほうが使い勝手が良かった
みんなには内緒で刀鍛冶の人に
作ってもらったクナイを使って
自分に向かってくる帯を
切りながら
着々と間合いを詰めていった
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作者名:ワンワン | 作成日時:2021年7月31日 17時