どうかその笑顔が絶え間なくありますように (ページ9)

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第7話ページ9

夢主side

城へ戻ると行ったジャッジ様の背中を見つめながら、先程の不敵な笑みを思い浮かべた

あの笑み…
何か気になる

「行くぞ」

『は、はい』

イチジさんの呼びかけで城に向かおうと歩を進めたが、ふと先程の使用人の事が気になり、イチジさんに断りを入れ進んでいた方向とは逆の道に戻った

「A様…？」

『さっきは私の不注意で、貴方にまで迷惑をかけてごめんなさい。ここまでのお世話ありがとうございます』

「…！」

そう言って小さく頭を下げると、使用人の方は口を開け唖然としてしまった

『…？あの…』

「あ…いえそんな…！私の不注意が起こしてしまった事なので…っ」

『いえ、あれは私がドレスの裾を…』

「おい」

突然後ろから声をかけられ振り返ると、先に城に向かっていた筈のニジさんが眉間に皺を寄せ不機嫌そうに立っていた

び……っくりした

「に…ニジ様」

「仮にも王族に嫁ごうって奴が、使用人なんかに頭を下げるんじゃねぇ」

使用人なんかに…？

『え…普通頭下げません？』

「ア゛ｧ？何言ってんだ下げねぇよ」

『え？』

思わず近くにいたイチジさんの顔を見るが、イチジさんは無言でこちらを見つめたままだ

「使用人なんかに頭下げる方が非常識なんだよ。だいたいお前一国の姫だろ」

あ

しまった

「お前本当に姫かよ」